いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「義妹生活16」三河ごーすと(MF文庫J)

義妹生活16 (MF文庫J)

大学生になって最初の夏。二人きりのドライブを兼ねた海デート。海に置いてきた夏の匂いと、六本木で見上げた光の余韻。
彼らのフォトアルバムは新たなページを増やしていく。
そして悠太は馴染んだ場所に別れを告げ、見知らぬ扉をノックする。世界の広さを知る事がより良い未来に繋がるのだと信じて。忙しさが生む小さな隙間は、たしかな気持ちを揺らすこともある。だから二人は、ささやかなエゴの果てに“証”を互いに刻みつけ――。
海、六本木の夜、一人暮らし、新たな職場、告白、通いごはん、インカレ、謎解き、二人だけの秘密の“痕”。新たな扉を開けた“兄妹”の世界が交差していく恋愛生活小説 第16弾。


高校生から大学生へ、生活の大きな変化の時を前後巻でお送りしました。みたいな。
というわけで、前の巻が沙季の変化の話で、この巻は悠太の生活が大きく変化した話。
長く続けてきた書店のバイトを辞めて編集プロダクションのバイトを始め、夏過ぎからは一人暮らしを始め、生活環境を大きく変えた悠太。夏前までの沙季の変化に焦りを感じた面は多分にあるだろうけど、変化を恐れず進んで行こうとする姿に確かな成長を感じる。特に悠太は性格的に変化を好まないタイプだと思っていたので。それに、こうやって互いに刺激し合って変化を受け入れられている二人の様子は、一緒に大人になる準備をしているようで安心感がある。・・・いや、キスマークを知らずに意味を調べて目を回す沙季ちゃんはやっぱり危なっかしいわ(苦笑) この子時々、世間知らずで可愛いムーブするのがズルい。
そんな相変わらずの天然ぶりを発揮した沙季の方は、前回で変わった生活を基盤に順調に友好関係を広げている様子。仕事う通じて職場の人たちと関係を深めたり、サークル活動で学外の人たちと交流したり。
そのサークル活動で脱出ゲームに悠太と二人で参加することに。これは彼氏彼女としての対外デビュー戦なのでは?と意気込んで読んだら、二人共目立たなくてらしいというかなんというか。同年代の中に入ると周りより大人だから、二人してバランス調整役になってしまう。それでも気配りの人な悠太の長所と、沙季の独占欲が読めたからいいか。
お互い忙しくなり、物理的にも距離が離れてしまって一緒に居る時間が減っていく中で、相手の存在を強く意識して生活している様子が分かるエピソードが多かったのが印象的。この二人なら大丈夫と安心感を感じさせてくれる巻だった。