ユーリを連れて【ディセント王国】を巡ることになったハルカたち。
秘密を持つユーリの異常な成長速度に驚きながらも、みんなで可愛がる日々を過ごしていたが、次第にノクトを狙う貴族たちとの争いに巻き込まれていくことに。
悪意あるものたちとの戦いで、自身の倫理観とこの世界の現実に悩むハルカは、自分なりの答えを見つけることはできるのか? さらに、ノクトの古い友人を訪ねた街ではアルベルトとモンタナが窮地に立たされる激戦が待っていた――!?
生き方を学びながら成長を続けるおじさんの王道冒険物語第4弾!!
以前全滅した村で保護した赤ん坊ユーリを旅の仲間に加え、師匠ノクトと共にディセント王国を東へ。一冊丸ごと旅路な冒険者がちゃんと冒険してるシリーズ第4巻。
というわけで、もう一人の転生者・ユーリがレギュラーメンバーに。まだ赤ん坊なので、ハルカたちを観察するか自身の人生を思い返すだけだが、転生前も転生後も過酷な運命を強いられている子なので、彼の視点はどの場面でも胸が締め付けられる。でもそのおかげと言っていいのか、いつも何かに思い悩んでいる主人公・ハルカが、ユーリには揺るぎなく愛情を注ぐことだけを考えているのがなんか良い。仲間たちもそれぞれにユーリを甘やかしていて、剣と魔法の世界での護衛の旅とは思えないほのぼのとした空気が心地いい。
さて、そのハルカさん、ユーリ以外の事では相変わらず悩みまくり。特に盗賊退治は一つのターニングポイントに。
初めての人殺しが心理的に大きな壁になるのは現代の倫理観を持つ日本人が主人公になる転生ものの定番のネタだが、そういった王道を外さず、丁寧に描いていくのがこのシリーズ。悩み続けなさいと安易に答えを出さなかったのも良かったが、それ以上に甘ちゃんなままの行動を許容してくれる優しさが、この旅の仲間たちの雰囲気に合っていて良かった。
仲間の少年たち、アルベルトとモンタナには先輩冒険者の強者との対戦という試練が。
ハルカとノクトという最強の治癒魔法師が二人もいる所為でハラハラ感ないけれど、その保険があるからこそ取れる無茶で、急速に強くなっている男の子たちが頼もしい。もう一人の仲間コリンは、、、チームのお金管理+お姉さん役でちょっと損な役回りになっちゃうんだよな。
少年たちは冒険者として、ハルカはこの世界の人間として精神的に、着実に成長しているのが実感できる物語でとても良かった。
また変なところで続いたので、次巻も大丈夫そう?
