いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「グラウスタンディア皇国物語0」内堀優一(HJ文庫)

グラウスタンディア皇国物語0 (HJ文庫)
グラウスタンディア皇国物語0 (HJ文庫)

優しい両親と可愛い妹と共に、山で慎ましく暮らしていた七歳の少年。彼の人生は、山の神への生贄に選ばれたことで一変した。たった十日ですべてを失った少年は、やがて皇国の軍師に拾われ、数多の戦場を駆け抜け、その才能を開花させていく。少年の名前はクロム――のちに皇国で最強の軍師と謳われる男である。
英雄軍師の過去を描く本編前日譚!

第一次リジア戦役時(本編は第二次)のクロム少年が如何にして戦争に巻き込まれ、如何にして育っていったかが綴られる前日譚。皇国七聖と呼ばれる仲間たちとのファーストコンタクトもいくつか描かれる。



いつも笑顔のイメージがあるクロムの物語が、まさかこんなに理不尽で凄惨な事件からスタートするのは予想外で、第一章でしばし絶句。
そうこれは、マイナスからスタートするクロムの人としての成長を見守る物語にして、クロムの死んだ表情と凍りついた心を取り戻すための周りの人たちの戦いの歴史。
カウフマンの爺さんや傭兵団の気の良い連中が見せる大人たちの包み込むような優しさと、クロムを見続け微かな変化で心情を読み取れるようにまでなるユースティナ皇女の愛。悲しい別れが続く話だったのにも関わらず、温かさに溢れていて何度も涙腺を刺激してくる。そしてこの周りの人たちの愛情が、心が凍っても根っこの部分では変わらなかったクロムの優しさと、何度も大切な人の死に打ちのめされても完全に死んでしまわなかった心の強さがあってこそだと思うと、クロムの強さの一旦を見えた気がする。
読む前はクロムの軍師としての成長を追う話かと思っていたので、ダイレクトに胸を打つ話が出て来たのは予想外。でもそうか、いつも戦争の中の人(主に悲劇)を描く物語だから当然と言えば当然か。ちなみに軍師としての成長過程は早過ぎて追えず。クロム君の頭の構造優秀すぎ!
クロムの為人に触れられたので本編を読む時にもっと感情移入できそう。次巻が楽しみ。



物語の雰囲気に全くそぐわないがこれだけは言いたい。幼女フィフニスたんは天使だった。

あまんちゅ

TVアニメ「あまんちゅ!~あどばんす~」公式サイト | 2018年4月放送開始!



あまんちゅアニメ化決定。
2016年夏アニメか。発表早いな。
キャストは分からないけど、とりあえず総監督:佐藤順一に安堵の溜息



……という記事を用意していたらコメントが来た。
なんというタイミングw
お昼にツイッターで知りました。