古民家・我楽亭でパートナーの隆司と猫のチャミ様と暮らす七穂。立ち上げた家事代行サービス『KAJINANA』も軌道に乗り、伝説の家政婦と噂の老婦人をスカウトしたり、超偏食姉弟のための食事づくりに挑んだりと忙しい日々だ。そんな中、七穂は同じく家事代行業を営む青年・真田砥貴と知り合い、彼の仕事ぶりに興味を持つ。情報交換で急接近する二人に、内心焦りを隠せない隆司だが……?
好評シリーズ第3弾!
日々の営業とインタビュー記事の効果もあり顧客が増えて、七穂一人では仕事が手一杯になってきた家事代行サービス『KAJINANA』。仲間を増やすべく動き始める七穂だが、そんな折、同居人の隆司の仕事の方にも動きが? な感じのシリーズ第3弾。
仲間探しはしつつも日々の業務は熟さなければってことで、前半は七穂の日々の業務。イコール訳ありなご家庭の人間ドラマ。
その前半で印象的なのは一章での師匠と言える人との出会い。
気難しそうな元家政婦のお婆様に対し物怖じしない七穂がぐいぐい行く様子にハラハラしつつ、出てくるのは憎まれ口ばかりなのに行動で段々絆されているのが分かるお婆様のツンデレぶりにほっこり。おかげで手数、質、心構えのすべての面で家事業のスキルアップできた七穂。やっぱりコミュ力お化けは強いわ。羨ましい。
後半は七穂と隆司の関係についに変化が……っておーい、二人ともさあ。
進まない恋路には鞘当ては必要だと思うけど、鞘役がただ痴話喧嘩に巻き込まれただけの傍観者で、むしろメインの二人に説教したい気分になるラブストーリーというのもある意味斬新かもしれない(苦笑)
七穂さんはデリカシーってものを少しは考えようか。デートの終わりにそれはないわ。しかも一話前に男子中学生の失敗を間近で見ていたでしょうに。隆司くんはタイミングと情緒ってものを少しは考慮しよう。対人関係で失敗して普段は無駄に慎重なのに、どうしてそこだけ考えなしなの……まあ人間、自分のことは見えていないし言葉も行動もままならないものではあるけれど。
何はともあれ雨降って地固まる結果になってホッと一息。少しでもお互いの気持ちが伝わったであろう二人の今後に期待したいところ。
でも少しの間離れ離れか。その間に想いが膨ら……まずに、逆にギクシャクしそうで怖いなあ。