いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「居酒屋ぼったくり6」秋川滝美(アルファポリス)

居酒屋ぼったくり〈6〉
居酒屋ぼったくり 6

東京下町にひっそりとある、居酒屋「ぼったくり」。名に似合わずお得なその店には、旨い酒と美味しい料理、そして今時珍しい義理人情がある――
旨いものと人々のふれあいを描いた短編連作小説、待望の第6巻!
全国の銘酒情報、簡単なつまみの作り方も満載!

おお、ラブいラブい。
前回の急接近の勢いのまま二人の話が大増量。気遣いの人美音さんの本領発揮なエピソードが多いのは嬉しいのだけど……。
恋愛模様は嫌いじゃない、むしろ大好物なのだけど、このシリーズに限ってはそれが前面に出てくるのちょっと違う気がする。要さんはその回の最後に出てきて美音に一つの答えを提示してくれる、場合によっては問題を解決してくれるウルトラマンみたいなポディションの人だと思っているので、彼がずっと出ている状態は違和感があった。それと身分違いの恋が好きなのいいけど(作者の他作品はそればかり)、1巻だけ読んだ作者のデビュー作でもそうだったのだが、バリバリの少女漫画シチュエーションなのに当の本人が二歩も三歩も後ろから客観視している妙な状況になるのは何故なのか。年齢や性格もあるけど、美音さんちょっとでいいんでときめいてください。
と、恋愛模様は微妙に合わなかったけれど、いつも通りのご近所のちょっとした問題を扱う人情話と旨そうな酒と肴の組み合わせはもちろんあるので、そちらで問題なく楽しませてもらった。
庶民としては1話目の缶詰シリーズがヒット。鮭団子は瓶詰鮭フレークでもいけそう。ツナカレーは今度一人飯の時に試してみようかな。まあ、リアルで腹が鳴ってしまったのはハマチのカマ塩焼きなんだけど。イラストは卑怯w
この終わり方は次は一波乱ある予感? 雨降って地固まるのか、それとも……。