いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「世界はつねに夜なのよ」

第1回U―23W杯 日本10‐3オーストラリア
優勝したのに全く話題にならないな(^^; そういう自分もそういえばこれどうなったんだろうと、深夜に思い出して調べて結果を知ったんだけど。
まあ相手のレベルがね。プロ2軍+社会人で勝てるくらいだから。アメリカもキューバプエルトリコもオランダ(実質キュラソー)も出てないし、決勝なのにオーストラリアはいくつエラーしてんだよって試合みたいだし。この大会の意義がよく分からんね。

「夜行」森見登美彦(小学館)

夜行
夜行

夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』『きつねのはなし』代表作すべてのエッセンスを昇華させた、森見ワールド最新作!
旅先で出会う謎の連作絵画「夜行」。
この十年、僕らは誰ひとり彼女を忘れられなかった。

十年ぶりに集まったかつての英会話スクールの仲間たちが、十年前の祭りの日に失踪した長谷川という女性を思い出しながら、合わなかった十年の間に起こった不思議な体験を語っていく。そこには何故か、岸田という銅版画家が描いた「夜行」という四十八の連作が関わっていて……という物語。
青春と京都の森見作品ではなく、『きつねのはなし』や『宵山万華鏡』と同じホラー系の森見作品。男主人公で京都が舞台の時とは違う平素なですます調の文章が怖さを引き立たせている……ような気がしないでもない。
私、文章のホラーは楽しみ方がよくわからんのです。
各話の何とも言えない終わり方が不気味さを出す為だとは理解はできても、どうにもスッキリしなくて好きになれない。ミステリの謎の残す終わり方なら納得できるのだけど。
それでもいつもの京都青春作品と同様に、前触れもなく夢の世界や不思議な世界に迷い込む森見ワールドの魅力は存分に発揮されていた。
突然何かに憑りつかれた様に振る舞い出したり、突然どこかに迷い込んだりする登場人物たち。その境目が曖昧で、いつの間にか周りが見渡せない霧の中か闇の中に引きずり込まれたような感覚に陥る。この引き込まれる感覚は森見ワールドだ。これが味わえただけで満足。
怖さよりも幻想的な美しさを感じる作品だった。自分の中では某夢の国のホーンテッドマンションに近いイメージ(最後に行ったのは20年以上前の話なので今もそのままなのかは不明)