いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「最良の嘘の最後のひと言」河野裕(創元推理文庫)

最良の嘘の最後のひと言 (創元推理文庫)
最良の嘘の最後のひと言 (創元推理文庫)

世界的な大企業・ハルウィンが「4月1日に年収8000万で超能力者をひとり採用する」という告知を出した。審査を経て自称超能力者の7名が、3月31日の夜に街中で行われる最終試験に臨むことに。ある目的のために参加した大学生・市倉は、同じく参加者の少女・日比野と組み、1通しかない採用通知書を奪うため、策略を駆使して騙し合いに挑む。傑作ノンストップ・ミステリ。

大企業・ハルウィンによる超能力者採用最終試験は半径5km内での採用通知の奪い合い。超能力者7名による一夜の椅子取りゲーム。



頭がスポンジになりそうな作品だった。
誰が本物の超能力者で誰が偽物なのか。参加者の発言のどれが嘘でどれが嘘じゃないのか。このくらいまでは面白そうだなと読んでいたのだけど、その後もどんどん増える謎についていけなくなった。
参加者の誰もが真の目的を明かさず、ルールがどこまでが許容範囲なのか不明確、おまけに一部参加者が人を雇っていたおかげで登場人物は増えていく。
憶えること考えることを増やしすぎた所為でそれを追うのに目一杯になって、物語を楽しむことが出来なかった。特に誰一人本当の目的が分からないというのが問題で、ミステリと銘打ってはあるが、目的不明=明確なゴールがない状態で、そもそも何を推理すればいいのかが分からないという状況に陥った。
しかも、解決の肝となる部分は「空白の30分」と言う名で飛んでしまっているし。いや別に隠すのはいいんだが、この騙し騙されの話の流れで30分で他人を説得するのは無理だろう。現実的じゃない。まあ、超能力者が出てくる話に現実もくそもないと言われればそれまでだけど。
河野裕作品では最も楽しめなかった一冊。作者の作風に合っていない作品だと感じた。

WBC1次ラウンド

日本 4−1 オーストラリア



昨日は後半ひやひや。今日は前半ひやひや。
筒香いいなあ(惚れ惚れ)
菅野の時はやっぱり点が入らないのね(^^; 投球テンポだって悪くないのに。不思議だ。
昨日と違って意図の見える継投で少し安心。でも、結局抑えは牧田なの? 壮行試合から好投が1回置きだから不安だ。
B組は中国が2ランク3ランク下なので1次突破はほぼ確実。残り1チームは……攻撃の爆発力はキューバだけど、投手の質と各プレーの丁寧さが上のオーストラリアの方が強そう。