いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



ネオのモンスター探訪記 1日目

10年もの間奴隷として働かされ、すっかり少年から青年になってしまったネオ。
しかし10年経ってもネオのやる気のなさは相変らずのようだ。
そんなネオにある転機が!?

日に日に推敲時間がなくなっているので(まだ三日目だけど)誤字脱字変な表現はある程度ご容赦いただきたい。




もう何年こうして岩を運んでいるのだろう。


今日もムチを振るうだけが生き甲斐のバカどもの目を盗んでぶらぶらする俺。ちょくちょく息抜きしなければとてもじゃないがやってられない。これはここで長生きするためのコツだ。ぶらぶらしてから屋上へ行くとすでに夕方になっていた。今日の仕事も終わりだ。


寝る前に教祖の皿を割って奴隷にさせられたマリアという娘に会った。
自業自得だろうと思ったがとりあえず黙っていおいた。無口なのは昔も今も変わっていない。



ムチを振るうだけが生き甲斐のバカが部屋に来た。もう朝か。
地下にいくと、なにやら騒がしい。新入りのマリアがへまをしたらしい。バカどもがムチでマリアを叩いている。しかしアレでは大したダメージは与えられないだろう。ムチを使うにはもっと腰を使わないと。結局奴らはいつも持ってるムチですら素人だ。もう少しまともな装備があれば俺一人でもここ連中くらい全滅させられるのだが。
・・・ん?ヘンリーが怒っている? こいつは昔から正義感とかがあるタイプではない。もしかしてあの娘に気があるのか? とか、思っていたら「もう我慢できない」とか言いだし、ムチ野郎へ飛び掛っていった。
ちょっ、まて。それはお前のキャラじゃないだろ! そんなにあの娘が気に入ったのか?お前がそんなに本気なら俺も助けてやろう。10年も一緒にいたよしみだ。俺もたまにはストレスを解消しなきゃいけないしな。


装備が奴隷の服だけの俺達にはムチ野郎は強かった。
それでも俺はバギでヘンリーはメラで応戦し何とか勝った。・・・っていうかヘンリー。お前メラなんて使えたのか。初めて知った。


戦闘後に来た兵士に取り押さえられ、牢屋にぶち込まれた。まぁ少しはスッキリしたしいいか。ここなら肉体労働もしなくていいしな。
ヘンリーも俺もくつろいでいるとさっきの兵士とマリアがやってきた。そういえば兵士が妹が奴隷になったとか言って嘆いてたな。マリアが妹か。
兵士は俺達を牢屋から出しヨシュアと名乗った。そしてヨシュアはマリアを連れて逃げてくれと頼んできた。
嫌だ。逃げるなら俺達だけで逃げる。こいつどんくさいし。・・・と思ったが、ヘンリーがこいつに惚れているんだったな。そんなこといったらヘンリーまで敵に回しかねない。いづれは脱出するつもりだったし、今ヘンリーを敵に回すのは得策ではないだろう。しかし、なんでこんなお荷物が付いてくるんだ・・・めんどくせー


どうやら死体を外へ流すための樽に入って外に脱出するらしい。・・・普通に考えてその樽で浸水を防ぐのは無理だろう。やっぱり殺す気なのか?でも、これで溺死しても一生奴隷でも大して変わりないか。逝ってみるか・・・
そうして俺達は樽に乗り込んだ。



〜海辺の修道院
気付くと見知らぬ修道院のベットの上にいた。
しかも何故か着替えている。近くにいた修道女に声をかけると袋の中にあった服を着せたという。・・・まて、それは無理だろう。あれから10年も経っているんだぞ。小さい頃の服が今の俺に着れるわけがない。・・・そうだった、こういう時は深く考えちゃダメなんだった。少し昔の冒険を思い出してきた。
部屋を出ると奴隷姿のままのヘンリーが居た。・・・これが正しい姿だよな、うん。
ヘンリーによるとマリアの洗礼がどうとか言っている。洗礼?腹が減ってるから煎餅なら欲しいが・・・すまない。いくらなんでもこれは寒すぎた。今は反省している
まだ寝惚けていた俺は無理やりヘンリーに連れられ、洗礼とやらを見ることに。マリアにも洗礼にも興味のない俺は焦点の合わない目でただぼーっと前を向いていたらそれはいつの間にか終わっていた。


その後、ヘンリーが見あたらないのでブラブラ散策していたら、マリアに1000G、修道女に木彫りの女神像を貰った。なかなか気前のいい奴らだ。
ヘンリーは外にいた。話しかけると旅をするなら連れて行ってくれと言い出した。はっきりいって一人でいいのだが、連れて行けばなにか役に立つ事もあるだろうと思い直し、同行を了承した。



オラクルベリー
修道院を出ると北の方に街が見えた。近くのようだ。
すぐに街に着いた。街に付いてまずやることといえば、そう家捜しだ。俺はこれが大好きだ。またシャバに出てこれが出来る日が来るなんて・・・俺はちょっと感動して目が潤んだ。もちろんヘンリーに顔を見られるなんてへまはしていない。
家捜しを終えたところで宿屋のロビーにいた奴が言っていたオラクル屋というのが気になって行ってみたが、夜じゃないとやってないらしい。不健全な店だな・・・仕方ないので外に出て夜になるまで金稼ぎをすることにした。


夜になってオラクル屋にいったら、いきなり馬車を勧めてきた。300G!?安!! 二人旅では要らないのに思わず買ってしまった。
買った後、オラクル屋の店主はモンスターじいさんなる人物を紹介してくれた。値段といいアフターサービスといい、気配りが行き届いているいい店だ。


モンスターじいさんはオラクル屋からちょっと行った所の地下にいた。


そしてモンスターじいさんからモンスターを仲間にする方法を教えてもらった。


俺はこれを神の啓示かと思った。


俺は小さい頃から人間はあまり好きではなかった。気を許していたのは野性味あふれる親父だけだ。ちょっといいかなと思った金髪おさげにも結局裏切られた。あれは気の迷いだったに違いない。それ以外の町や村の人間も同じことしか喋らなくてバカにしか見えていなかった。
だがこのじいさんの一言ですべてを悟った。



俺はモンスターしか愛せない男だったのだ!!!



俺はこのじいさんのことを勝手に師匠と呼ぶ事にした。


一旦そのことに気付くとと後ろについてくるヘンリーが邪魔で仕方なくなってきた。付いてきていいなんて言わなければよかった。どうやって始末し分かれようか・・・まてよ。ここは我慢だ我慢。こいつは元王子だ。この先に何かに使えるかもしれない。その時まで我慢だ。それより今はモンスターの仲間を探す事が先決だ。
俺はここを拠点に少しの間、レベル上げと仲間集めに精を出すことにした。


仲間集めを始めて初めに仲間になったのはブラウニーだった。ブラウンというらしい。目が円らで可愛い奴だ。思わず抱きついてしまいたくなる。
次に仲間になったのはまたしてもブラウニーだった。今度はボコボコというらしい。ブラウンと瓜二つで可愛い奴だ。
次に仲間になったのはスライムだった。スラりんという名だ。ぷにぷに感とこの無駄のないフォルムがたまらない可愛い奴だ。


3匹仲間になったし、他に仲間になりそうな種類の奴はこの付近には出そうにないので先に進むことにした。


橋を渡って北へ向かうと見慣れた場所にきた。
ここは昔住んでいたサンタローズの周辺だ。とりあえずサンタローズに向かう事にした。



サンタローズ
なんとサンタローズ廃墟になっていた。
無事だったのは教会と薬草屋の洞穴とボケ老人の家だけだったようだ。洞穴は宿屋になっていた。
不思議と怒りや悲しみが湧いてこないのはこの地に居たのが短い間だったからだろう。
元々俺の家があった場所にいたおっさんの話によると洞窟に親父の隠し部屋があるらしい。そこへ行ってみることにした。


サンタローズの洞窟〜
昔入ったところと反対岸からいかだで入ると、昔は行けなかった小島の階段にたどり着いた。
入ったのはいいがモンスターが昔より明らかに強くなっていた。俺はいいが後の1人とブラウニー2匹は結構辛そうだ。一旦出てまたレベル上げと仲間集めに精を出すことにした。


アルカパ方面へ足を伸ばすと、ドラキーが仲間になった。ドラきちと言うらしい。真っ黒な体に小さな羽根と尻尾がついた可愛い奴だ。
今度はサンタローズ周辺をうろついているとおばけキノコが仲間になった。マッシュと言うらしい。予想外に洒落た名前だ。顔は怖いが愛想と胞子を振りまくなかなか可愛い奴だ。
しかもマッシュはなかなか使える奴だった。基礎能力は今までに入った仲間の中ではダントツで高いし、試しに昔ビアンカが使っていたいばらのムチを渡してみたら見事に使いこなすではないか。これで未だブロンズナイフのヘンリーより攻撃力が高くなった。


しばらくうろうろしているとラインハット周辺のモンスターが出るスポットを発見した。
その周辺で戦っていたらあっさりとスライムナイトが仲間になった。ピエールと言うらしい。短足の騎士がぷるぷるのスライムに乗っている可愛い奴だ。
目当てのスライムナイトが仲間になったのでこいつのレベルを少し上げたら洞窟に行くとしよう。
上機嫌で戦っていると今度はばくだんベビーが仲間になった。ニトロと言うらしい。とげとげだが丸っこくて可愛い奴だ。早速馬車に入ってもらおうとすると馬車がいっぱいだと言われた。・・・小さめのモンスターばかりで馬車には大分余裕があるのだが。まぁしょうがない神の声には逆らえない。可哀想だったがボコボコに師匠の下へ行ってもらうことにした。
しばらく戦っていると今度はドラゴンキッズが仲間になった。コドランというらしい。動物の子供特有の保護欲をかき立てられる可愛い奴だ。またいっぱいだと言われたのでドラきちに師匠の下へ向かってもらった。


ふと気付いたら14000Gも貯まっていた。ここ辺の物価を考えると結構な額だ。まぁ今まで誰の装備品も買っていなかったのだから当然か。装備を整えるためアルカパに行くことにした。



アルカパ
とりあえずビアンカの実家の宿屋に行ってみた。しかしすでにビアンカ一家は7年前に引っ越していたようだ。まぁどうでもいいことだ。
アルカパで少しだけ装備をそろえ、サンタローズの洞窟へ向かった。パーティーは俺、ヘンリー、マッシュピエールだ。はっきり言ってヘンリーは入れたくないのだが、洞窟のガメゴン相手にこいつのルカナンが使えるので今回だけは我慢だ。


サンタローズの洞窟〜
今度は装備も揃っているし、レベルも上がっているし、メンバーも変わっているので、楽々奥まで進めた。
途中、それまで何度も逃げられていたメタルスライムをついに一匹倒した。そしたらなんとそいつがむっくりと起き上がるではないか。
冷静を装いつつも俺は心の中で狂喜乱舞していた。
メタルライムの名はメタリンというらしい。スライムと違って硬くて金属の光沢があるが、これはこれでなかなか可愛い奴だ。
次の戦闘で今度は3匹目のブラウニーが仲間になった。うまるという名らしい・・・酷い名だ。せっかく可愛い顔をしているのに・・・ところで、何故俺はここまでブラウニーに好かれているのか。まぁ悪い気はしないが。うまるには悪いがそのまま師匠の下へ向かってもらった。
途中で上の階から床を落とさないと進めない箇所があったが難なく進み、親父の隠し部屋に着いた。
奥に地面に刺さった雅な剣と宝箱があった。宝箱には親父からの手紙が入っていた。


手紙によるとこの剣は天空の剣と言うらしい。親父は母を取り戻すためにこれを装備できる勇者を探していたらしい。はっきり言って母親にも勇者にもあまり興味はない。が、新しい土地にいければ見たこともないモンスターに会えるだろう。親父の無念も晴らすのも進んでやろうとは思わないが、別にモンスター探訪のついでならやってやってもいいだろう。



こうして親父の手紙を見て決意を新たにしたネオ(あれ?何か違うようなw
この先、彼にはどんな試練が待ち構えているのであろうか!!!


ネオ「いや、俺モンスターにしか興味ないから」



・・・だ、そうです(滝汗)


ってことで続く。


〜おまけ〜今まで仲間にしたモンスター
スライム:スラりん
ブラウニー:ブラウン、ボコボコ、うまる
爆弾ベビー:ニトロ
ドラキー:ドラきち
おばけキノコ:マッシュ
メタルスライム:メタリン
スライムナイト:ピエール
ドラゴンキッズ:コドラン


計:8種10匹