いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「くるくるクロッキー」渡部狛(電撃文庫)

くるくるクロッキー (電撃文庫)
くるくるクロッキー (電撃文庫)

魚住或瀬は、“女性の肌に絵を描くとその絵が具現化する”という能力を持った高校1年生。力のことはひた隠しにしていたはずなのに、ある日クラスメイトの雪姫鳴歌に告げられる。「あなたの秘密を知っている。興味があるから、一緒にいても怪しまれないよう、自分とつきあっていることにしろ」と。
 拒否する或瀬だったが、傍若無人で女王様気質な鳴歌は、なんとか或瀬に絵を描かせようと自分付きのメイドをキャンバスとして差し出したり、勝手に或瀬の部屋に忍び込んだりとやりたい放題。しかも鳴歌は或瀬の能力を使ってあることを企んでいるようで──!?

あらすじでちょっとエロの入ったラブコメかと思ったのだが・・・。


脇役が光る作品。
やたら渋い魚類やブラコン優等生妹など脇役に濃いキャラが多く、彼らの行動を追うだけでも楽しい。中でもお気に入りは万能メイドの真昼さん。彼女が纏うのほほんな空気がたまりません。
ただ、メインキャラやストーリーがね・・・。
とりあえず言える事はとにかく読みにくい。読みやすいはずの学園もので読み終わるのに3時間以上も掛かるとは。
特に会話がおかしい。
噛み合わない会話、状況に沿わない会話、一定しないキャラの口調で、内容や誰が喋っているのかが理解できず何度戻って読み返したことか。
その上、後半は明らかな詰め込みすぎでもう何が何だか。次々と出てくる予告なしの事実とメインキャラたちの想いや行動理念がコロコロ変わって、どれが本筋でどれが本心なのか理解に苦しむ。
結局この話はどの要素がメインだったんだろうか?