いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「はたらく魔王さま!7」和ヶ原聡司(電撃文庫)

はたらく魔王さま! 7 (電撃文庫)
はたらく魔王さま!  7 (電撃文庫)

『訪問販売』──漆原が悪徳訪問販売業者に騙された! 代金を取り返すため事務所に乗り込んだ真奥の運命は!? 『捨て猫』──帰宅した真奥が懐に抱えていたのは、銀色の捨て猫だった。飼い主を捜す真奥達だが、銀色の猫に異変が起こり……。『お布団』──アラス・ラムス用の布団を買いに行くことになった真奥達。仲良し家族といった雰囲気に恵美は頭を抱えることに。『はたらく女子高生』──マグロナルドでバイトを始めた千穂は、新人時代の真奥と出会う。まだ普通の女子高生だった頃の千穂のお話。「電撃文庫MAGAZINE」掲載の短編3本に、書き下ろし中編1本を加えた特別編!


シリーズ初の短編集。
しかも、ただの短編集ではなくファンタジー要素ほぼ0。オール日常な短編集。
魔王勇者ものなのに日常シーンから溢れる生活感が面白いシリーズでこの仕様。これが面白くないわけがない。
各話の感想は後でするとして全体としては、
進みが遅いシリーズなので1巻の時からあまり変わってないと思っていたんだけど、こうして過去の出来事を読んでみると魔王も勇者も意外と変化が大きい、成長(と言うか順応?)してるんだなあとしみじみ。




魔王、誠実な商売を改めて決意する
内容:漆原、詐欺に引っかかる。
漆原使えなさすぎワロエナイ。訪問販売とか押し売りとか有無を言わさずお断りするタイプだと思ってたのに、それすら出来ないとは。普通はトラブルメーカーでも少しはいいところがあるものなんだが……。もう粛清でよくね?w
この話は、なんだかんだで魔王の手助けをしてしまうツンデレ勇者くらいしか見所がない。




魔王、捨て猫を拾う
内容:タイトルのまんま
鈴乃さんかわえええええええ!!
鈴乃株が急上昇した。猫好きに悪い人はいません!(断言)
情が移ると別れが辛い。今回は和やかムードで終わる話だったけど、もっと情が移っていてもっと悲しい別れだったらどうなってしまうのか。先にあるかもしれないアラス・ラムスとの別れを感じさせる一話だった。




魔王と勇者、お布団を買いに
内容:アラス・ラムス用の寝具を買いに“家族”でおでかけ
ちーちゃんには悪いけど、これは若夫婦ですわ。ニヤニヤが止まりませんわ。
恵美の葛藤を描いた話だったけど、子育てに四苦八苦する若者二人の方が印象が強いんで深刻なムードにはならないのが良いところ。子は鎹(かすがい)、中でも赤ちゃんは最強。



はたらく女子高生 ―a few days ago―
内容:ちーちゃんがバイトを始めた理由 〜1巻の前日譚〜
ちーちゃんは元から天使だったという話(違
今でこそ色々な能力身につけちゃてるけど、それを支える土台、真っ直ぐで芯の強い心根はこのころから変わってない。
それにしても「なんなんだろ」が可愛すぎるでしょう。恋の始まりってっほんとーにいいもんですね。
そして相変わらずの木崎さんの名言力。先ばかり見ると身動きが取れなくなるよね。