いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「はたらく魔王さま!10」和ヶ原聡司(電撃文庫)

はたらく魔王さま! (10) (電撃文庫)
はたらく魔王さま! (10) (電撃文庫)

恵美と芦屋を連れ戻すためエンテ・イスラへやってきた真奥と鈴乃は、アルバートと合流し、皇都蒼天蓋に近づいていた。しかし、アシエスとうまく融合できなくなった魔王は、鈴乃から戦力外通告されてしまう。仕方なく千穂へのお土産を物色していると、同行していたアシエスに異変が起こる。同じイェソドの欠片であるアラス・ラムスに何か危機が迫っているのではと考えた真奥は、地球から持ち込んだスクーター「機動デュラハン参號」を爆走させ、力を行使できないことを知りながらも恵美たちのもとへ向かうのだった!
緊迫のエンテ・イスラ編! 悪魔と勇者、そして天使と人間の戦いの行方は!?


ぶはっwwwww
シリアスになるだろうと半ば決めつけていたので虚を付かれた。思いっきり笑った。
いや、実際シリアスだった。魔王は原因不明の不調でイライラしているし、囚われの勇者には悲壮感が漂っていた。
それが悪魔大元帥アルシエル=芦屋から勇者へ宛ての手紙から流れが一変。
冷奴と茗荷SUGEEEEEE!!! そんな未知のパワーがあったんて。これは今後心して食べないとね。
そこから出るわ出るわ、魔王一派が持ち込んだメイドイン地球、メイドインジャパン
中でも一番笑えるのが戦場をスクーターで爆走する魔王さま。BO-SO-ZOKUじゃねーよ! 逃げるスクーターに追う騎馬隊、これはアニメで視たいな。ただ携帯は無r……まあいいかw
それに加えて、この一連の流れでのエミリアのデレっぷりがやばい。可愛いじゃないか。これがメインヒロインの底力か。魔王に楯突く理由も薄れたし、ちーちゃんの立場が危うい!
しかし、この流れを作った芦屋、有能である。
肝心のストーリー、エンテ・イスラを巡る話も大詰め。
感動の再会×2あり、汚職まみれの教会にメスが入り、人類と悪魔の歴史的休戦もと納得の盛り上がり。ついに公式に天使が悪役認定か。悪いことばかりしてたもんなあ。ただ、こっちは存在感最強(最恐?)のあの人が挿絵と共に全部持っていっちゃった感があるけどw
伏線は綺麗に回収して新章への仕込みも上々、大いに笑えて締めるところはしっかり締めて最高に面白かった。第一部完に相応しい盛り上がりで大満足。
次からは新章スタート。まずは「日常」を楽しみにしてます。新章のキーワードは「月」かな?