いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「アオイハルノスベテ2」庵田定夏(ファミ通文庫)

アオイハルノスベテ2 (ファミ通文庫)
アオイハルノスベテ2 (ファミ通文庫)

「世界をやり直したいと思う?」まひるの問いかけに、驚きながらも詰め寄る浩人。しかし彼女が出したのは、文化祭の成功という交換条件と、二カ月後に学校を辞めるまで待って欲しいという予想外の要求だった。その上、まひるが新たな“シンドローム”―過去を読み取る力を使えることを知り…!?かくして始まった、死ぬ気で取り組む文化祭。果たして浩人はまひるの望みを叶えることが出来るのか!?オールデイズ青春グラフィティ、想いと涙の第二巻!!


文化祭編。
……こういう熱の入った文化祭というのを経験したことがないので、ちょっとファンタジー感があるのよね。
それはともかく、今回はプロレス大好き少女・木崎まひるがメイン。
といいつつ前半は、死ぬ気で頑張ると言いながら自分を殺していく主人公・横須賀に、ヒロインズが発破をかける話だったりするけど。
おお! 岩佐ちゃん頑張った! 気弱なのに現金な天然毒吐き少女にもちゃんと熱はあったんだと、ちょっと感動。
それにしても浮き沈みの激しい主人公だこと。ネガティブ思考……とはちょっと違うか。元来のぼっち思考に引きずられていくのが横須賀くんの悪癖なのかな。
後半は復活した横須賀の出番。家の事情などで凍ってしまったまひるの心を動かす熱く恥ずかしい言葉の数々。それに呼応するまひるの台詞もまた。相変わらず赤面級の青臭さだ。これでこそ庵田作品。
最後は、自分で立てたフラグをきっちり踏み抜いていくまひるさんに笑い泣き。
次からは、メインヒロインなのに極めて影が薄かった葵の逆襲が始まる?