いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「魔導書作家になろう!2 >ならば魔王の誘いに乗っちゃいますか?(はい/いいえ)」岬鷺宮(電撃文庫)

魔導書作家になろう! (2) >ならば魔王の誘いに乗っちゃいますか?(はい/いいえ) (電撃文庫)
魔導書作家になろう! (2) >ならば魔王の誘いに乗っちゃいますか?(はい/いいえ) (電撃文庫)

読めば魔術が使える『魔導書』が普及しはじめた時代。新人魔導書作家の俺、アジロはアクティブすぎる美少女編集者(元勇者)のルビと一緒のダンジョン踏破生活にも慣れ、調子に乗っていた……そんなとき、その悲劇はやってきた。
――やばい、新作爆死した!?
調子に乗って作った新作魔導書がまさかの大爆死! ど、どうする俺!?
というところに、謎の新キャラ登場。ダンジョンめいた家の最奥に住む超大物作家は―なんと、元魔王でした!
「ふふふ、二人きりでゆっくり夜の執筆(意味深)としゃれ込もうではないか」
「先生をたぶらかすことは許しません!」
元勇者×元魔王に挟まれて、俺は……っていうか世界はいったいどうなる!?


二巻も変わらず上質なラブコメだった。
無駄にテンションが高くないから落ち着いて楽しめて、主人公もヒロインも不自然に朴念仁だったり変人だったりしないから安心してニヤニヤ出来る。(いや、今回ルビさんは途中でちょっと……w)
さらに今回は、二人の間に割って入ろうとする新キャラの登場で恋愛モードが加速。というか、初めから結構いちゃついているんだけど、二人の仲は1巻でこんなに進んでたっけ? 特にルビの方がベタ惚れ状態なんですが。おかげで新キャラは、二人の仲を進展させたというよりは二人の気持ちを確かめさせただけのような気も。まあ、本人が元魔王のロリババアという濃いキャラクターで、単体で楽しめたからいいか。
さて、一巻ではよく分からなかった魔導書に関しては……うん、ますます分からなくなった。
一巻で説明し終わったのか説明を放棄したのか、魔導書に関する記述はかなり減っていてこれといった補足はなかった。逆に物書きの苦労話やページ数の心配などの違和感が強かった会話がなくなったおかげで、普通に「新しい魔術の開発」として読めるようになったから良くなったかも。
ともあれ二巻も面白かった。“普通”に楽しめるラブコメって意外と貴重な存在なのよね。