いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「お世話になっております。陰陽課です2」峰守ひろかず(メディアワークス文庫)

お世話になっております。陰陽課です (2) (メディアワークス文庫)
お世話になっております。陰陽課です (2) (メディアワークス文庫)

念願の公務員に採用され、京都市役所で働き始めた新米公務員の火乃宮祈理。彼女の勤める『陰陽課』は、京都の町で人間に紛れて暮らす妖怪たち『異人さん』の生活を守る部署だった。
そんな祈理の上司は、銀髪、赤シャツ、白ネクタイの、どう見てもチンピラな公認陰陽師の五行主任。凸凹コンビは今日も京都の町を駆け巡る。
御苑の森に異人さんが現れ、五山の送り火の夜には怪鳥が飛び回る。更なる問題勃発に、町を治める鬼と狐と天狗の惣領まで集まってきて……!?

あらあら祈理ちゃん、随分と丸くなっちゃって。
1巻では規則規則と堅物マニュアル人間フルスロットルで、主任である五行に突っかかりまくりだったのに、ひょんなことから五行の“主”になってしまったことと、陰陽課のやり方に慣れたのも相まって、肩肘張らずに順調に仕事を熟していた。成長したなあ。おかげで陰陽課の仕事の流れが良く分かる。1巻が出会い編ならこの2巻は日常編だろう。
しかも今回の季節は夏。京都+祭りの時期ということで前回以上に出てくる出てくる有名どころ(おまけで妖怪以外の有名どころも)。鵺が気の良いおっさんだったり、ある超有名妖怪が陽気で調子のいい人になってたりで、人間の姿のキャラクターの意外性が面白い。それに妖怪たちが起こす問題をその妖怪の逸話にまつわる方法で解決していくのには薀蓄的面白さがある。
がっつり妖怪時々甘味でまったり楽しめた。
日常を見せたという事は次から非日常が始まる? 今回も最後は大事になりかけていたしね。