「わたしは、横須賀君のことが好きです」「ねえ、あたし達付き合ってみない?」「最後には私を選ばせてみせるから――」廃校騒動が収まり、学校に復帰した浩人を待っていたのは、美帆にまひる、そして葵からの猛アピールだった!? そんな中、対立していた会長の瓜生からOB祭で過去の遺恨を清算しようと持ちかけられ、柳沼からも『輪月症候群』の謎に迫るため、あの事件を検証しようと詰め寄られて!? オールデイズ青春グラフィティ、ここに完結！
エピローグ的最終巻。
横須賀がモテている様子を延々と見せつけられるという、非モテ男子には拷問的な内容。横須賀爆発しろ！
と言いつつ、女の子が恋をして可愛くしている姿を読むのは大好物なので、とっても楽しんで読んだんですけどねｗ
引っ込み思案の美帆が、サバサバしていて悪う意味で諦めのいいまひるが、自分を表に出すことがない葵が、勇気を出して素になって横須賀にアプローチする姿に顔が緩みっぱなし。そして、やっぱり大河内葵はメインヒロインなんだなって。これはちょっとやそっとじゃ二人には抜かれないだろうなあ。
ただ、今回に限って横須賀視点少ないのが少々残念。女の子たちだけじゃなく当事者のドキドキ感がもっとあったらニヤニヤ度が増したのに。
まあそれはそれとして、
シリーズ通して、これでもかと青春だった。
それぞれに色々な傷を抱えていた少年少女が、各々「これじゃダメだ」どこかで奮起して、お互いに刺激し合って、相互作用でダメな自分を変えていった物語。“青春”の庵田定夏の面目躍如。
この夏始動の新シリーズも期待大。……ファミ通文庫が生きていれば
