いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



狼と香辛料〈8〉対立の町(上) (電撃文庫)

狼と香辛料8 対立の町<上>」支倉凍砂電撃文庫
狼と香辛料 8 (8) (電撃文庫 は 8-8)

ロレンスたちがローム川で耳にした、『狼の足の骨』の噂。教会勢力は、どうやらその骨を自らの権威誇示のために利用しようとしているらしい。自分と同じ類の狼のものかも知れないその骨を、ホロが放っておけるはずもなかった。
詳しい情報を得るために、ロレンスたちは港町ケルーベで女商人エーブを待ち伏せることにする。
だがケルーベの町は、貿易の中心である三角洲を挟んで、北と南が対立している訳有りの町で──!?
放浪学生コルが旅の供に加わり、ますます盛り上がるホロとロレンスの旅路。絶好調の新感覚ファンタジー、第8弾。


拭けよ!
おっと、いきなり心の声が漏れてしまったw


コルが加わり2人旅から3人旅になって今まで甘い雰囲気は抑えられてしまうのかと思っていたら・・・・・・逆にホロの攻め手が増えただけだった。というわけでイチャイチャ度は変わりませんでした、めでたしめでたしw
それにしてもコルは便利。ホロがロレンスをからかう道具(お気の毒に)としてだけじゃなく、ロレンスとホロの考えの整理に使われることもあればロレンスと会話する事で読者への状況整理にもなる。どちらかと言うとロレンスとホロにじゃなくて作者に便利使いされてる気が。
物語の軸の商売の方は、追いかけているものの曖昧さからかあまり商売っ気は感じないが、商人同士の相手の腹を読みあう気の抜けない会話はやはり面白い。情報収集するだけででも先の先を読まなければならない、この緊張感がたまらない。
終盤に巻き込まれた形で窮地に立たされたロレンス。これをどう乗り切るか、下巻が楽しみ。