いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



円環少女 (3) 煉獄の虚神(下) (角川スニーカー文庫)

円環少女3 煉獄の虚神(下)」長谷敏司角川スニーカー文庫
円環少女 (3) 煉獄の虚神(下) (角川スニーカー文庫)

刻印魔導師としての誇りにかけて、相似大系高位魔導師グレン。アザレイとの対決を決意したメイゼルは、戦いを止めようとする専任係官・仁に別れを告げ、独り戦場へと向かう。協会が仕掛けた必殺の罠を圧倒的な実力で突破してみせた《神に近き者》グレンは、地球を魔導師の世界とするために、人類六十億の殲滅をメイゼルたち刻印魔導師に宣言した!
消せぬ罪を背負い、運命に抗い続ける少女魔導師の、灼熱のウィザーズバトル第3弾!

上巻がメイベル成分多めのだったのに対して、下巻は仁の過去が少し明かされたり常にバトルの中心だったりと仁成分多め。


今回はなんと言ってもラストバトル。
天才の理想と男の意地(&負け犬根性)が交錯する前しか向いていない男達(&後ろしか向いてない男)の戦いの熱いこと熱いこと。物語前半は余裕のない姿がちょっとカッコ悪い仁だが、ここでの泥臭く這ってでも前に進もうとする姿はめちゃくちゃカッコいい。対するグレン・アザレイも自分の理想は何としても貫く漢の姿を見せてくれる(ケイツは・・・もうどうでもいっかw)
ただ、グレンは2話目の敵にしてはやはり強すぎた。懇切丁寧に説明はしてくれているのだけど、あまりにスケールがでかすぎて海割った辺りからもう何がなんだか・・・。そのせいで最後に勝っても感慨が湧かなかったのが残念。
そしてこれで終わりかと思ったら、最後にOutroの《鬼火》でとどめ。東郷男前すぎる。仁とは対照的なカッコよさ。
と、バトルは一部置いてけぼりだったけど、これでもかと言うくらい男達がカッコいい話だったので満足。