いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「アクセル・ワールド4 ―蒼空への飛翔―」川原礫(電撃文庫)

アクセル・ワールド〈4〉蒼空への飛翔 (電撃文庫)
アクセル・ワールド〈4〉―蒼空への飛翔 (電撃文庫)

日常で≪ブレイン・バースト≫を巧みに使いこなし、中学内格差(スクールカースト)の頂点に君臨する謎の新入生・能美征二。ハルユキは、能美の狡猾な策略によって自身の≪翼≫を奪われ、完全敗北を喫した。
──しかし、ハルユキは、再び立ち上がる。
≪もう下を向いて歩かない≫と心に決めたハルユキは、親友・タクムと共に≪ダスク・テイカー≫へ反撃を開始する。キーとなるのは、≪心意システム≫、≪スカーレット・レイン≫、そして≪メイド服少女≫!?
最強のカタルシスを以てしておくる、次世代青春エンタテイメント!


凶悪な引きで続いた3巻の鬱憤を晴らす4巻。
と思ったんだけど、う〜ん、、、予想通り定番で燃える展開だったのにどうもスッキリしないな。
一つは心意システム。万能じゃないとは分かっても結局はゲームのパワーバランスを崩していて、戦闘でイマイチ盛り上がれない。もう一つは敵役の能美。最後の最後まで小物臭を振りまいてくれたために倒しても痛快さは無かった。
でも、幼馴染みに先輩にメイドさんと女性陣の活躍は良かった。
中でもチユリはリアルでもブレイン・バーストでも情けない面が多かったハルユキとタクムに対して一人頑張ってた。予想外に前向きで目的のために無理をして非情に徹した彼女の姿は健気過ぎて痛々しいくらい。終わった後の彼女の安堵感から来る涙に貰い泣きしそうになった。
にしても、チユリの目的は予想が見事に外れたなあ。二人にブレイン・バーストを止めさせるのが目的だと予想していたのだが。でも元に戻りたいという願望はある意味正解か?(都合のいい解釈
あとはやっぱり黒雪姫。この作品はこの人なくしては語れない。
颯爽とした登場シーンもさることながら、そこから先は可愛い黒雪姫ラッシュ。登場時間は短かったけど3巻で枯渇していた黒雪姫分は十分補給出来ましたw
今回も王道展開で問題なく面白かったけど、次はもう少しスッキリした話が読みたいかも。




「あだ名(黒雪姫)と大差ない」に続くヒントは「サッちゃん」か。
普通に考えると「黒」がつく苗字に「サチ」が付く名前なんだが、そう簡単じゃないような気がする。でも両方に掛かっている「幸」の字が使われている可能性は高めか?