いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「キノの旅 XIV ―the Beautiful World―」時雨沢恵一(電撃文庫)

キノの旅 14―the Beautiful World (電撃文庫 し 8-33)
キノの旅 14―the Beautiful World (電撃文庫 し 8-33)

「なあ……、アンタだろ? 昨日入国したキノって名前の旅人さんは。ラジオで聞いたぜ!」「ええ、そうです」「立ち話で悪いけど、すぐに済むからちょっと聞いてくれよ! この国の酷いところをさ!」「酷いところ、ですか?」「ああ……。つい先月のことだ。この国では、法律で×××××が禁止された! それまで普通に買えたし、楽しめていた×××××だが、今はもうダメだ! 製造も販売も購入も、ましてや単純所持もダメだ! 俺なんか、働いた金で買った×××××をすべて提出しろと言われたぜ! 提出しないと、逮捕だ」「急に厳しくなったんですか?」(「規制の国」より)他全13話収録。
そして、今回の“あとがき”は──是非、文庫でご確認を!


手に取ったらまずはカバーを外す。
これすでに「キノの旅」読者の正式なマナーと言っても過言ではないですよね。
「み」で盛大に笑ったwww


今回は恒例のa・bに分かれた「朝日の中で」が個人的にベスト。まさに―the Beautiful World―に相応しい美しさだった。
あとは直接的にも間接的にも戦争と教育の話が多かった印象。「規制の国」を含めて、このご時勢ならではネタだなぁと。
この巻で10年か、長いなー。
最近の作品は特にその時勢に対するメッセージを含んだものが多いから、5年10年たって読み返して、その時の時代を感じるのも面白い読み方かも。