いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「アクセル・ワールド6 ―浄火の神子―」川原礫(電撃文庫)

アクセル・ワールド 6 浄火の神子 (電撃文庫 か 16-11)
アクセル・ワールド 6 (電撃文庫 か 16-11)

黒雪姫率いる軍団《ネガ・ネビュラス》。その躍進を担っていた銀翼が、もげようとしていた。謎の組織《加速研究会》とのバトル中、ハルユキは突如復活した《災禍の鎧(クロム・ディザスター)》の浸食を受ける。彼は未だ、その呪縛からは逃れられなかった。
事態を重く見た《純色の七王》は、《加速世界》の最高意志決定機関である《七王会議》を開く。そこでシルバー・クロウに下された決定とは、《浄化》と呼ばれる強化外装の完全解除を行うこと。従わなければ、残りの六王から賞金首に指定され、事実上《加速世界》から追放となる。
最も高度な解呪コマンドである《浄化》。その鍵を握るアバターは、《無制限フィールド》の意外な場所に幽閉されており……。
《加速世界》では、致命的な危機を抱えたハルユキ。なのだが、《現実世界》では飼育委員活動中に知り合った小学四年生の少女と、なぜか心の交流が深まってしまって──。

まーた盛り上がったところで続くのか! この作品もSAOも前後巻構成が基本と考えた方がいいのかな。


前編となる今回は新キャラ・謡 登場の回。
これはまたしっかりした幼女さんで。
謡自身も健気な雰囲気とそれに似合わない容赦のないツッコミがナイスなキャラなのだけど、小4とは思えないしっかりした彼女と対比して浮き彫りになる黒雪姫のダメっ娘ぶりがニヤニヤもの。小学生にドジっ子言われる中学生の副会長てw でも今回はフーコさんの方が目立ってたかな。厳しくも優しいお姉さんから、愉快で怖い人になってきてるんだがw
他にも《ブレイン・バースト》のゲームそのものを脅かしかねない事件の火種が出てくるバトルなどもあったが、興味深かったのは二年半前の《ネガ・ネビュラス》の思い出話。
《ブレイン・バースト》の根源に関わりそうな話や、また話のスケールが大きくなりそうな事柄をいくつも匂わせていく上に、過去の黒雪姫やフーコたちの様子が垣間見える。物語としてもキャラの面でもを楽しみがいっぱい詰まっていた。やっぱり話の作りが上手いなあ。
次回、決死の脱出&浄化編? 《ISモード》のこともあるし話がどちらに広がっていくか楽しみ。