いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ハレの日は学校を休みたい!」陸凡鳥(ガガガ文庫)

ハレの日は学校を休みたい! (ガガガ文庫)
ハレの日は学校を休みたい! (ガガガ文庫)

響川晴は学園祭嫌いな高校生。生徒会に届いた「学園祭を中止しろ」という脅迫状の容疑者にされ、無実を証明するため犯人探しをすることに。それも、天敵とも言うべき学園祭実行委員にして軍人コスプレとかしちゃってる詩ノ森ミアと組んで! 犯人を捕まえられたらミアと生徒会長タチアナのおっぱいを好きにしていいが、捕まえられなければ退学。そんな天国と地獄の瀬戸際に置かれた晴は、真犯人を見つけることができるだろうか!? すべての学園祭嫌いに贈る、ほんの少し学園祭が好きになるかもしれない青春ラブコメ

反学園祭ゲリラの主人公・響川とミリオタのイタイ娘ヒロイン・詩ノ森の凸凹コンビが、脅迫状を送りつけた犯人を捜す物語。



気持ちのいいバカたちが頑張る青春小説。
このバカコンビ最高だ。
なんてと言っても容疑者へのアプローチが酷い(もちろん誉め言葉)
こいつら犯人捜す気あるのか?と思わせる、予想の斜め下を行くおバカで変態な響川と毒舌な詩ノ森のダブルパンチが容疑者を襲う。それでいて、最後の最後だけ容疑者の悩みをきっちり解決していくから憎めない。
また、容疑かけられたキャラも面白い。犯人ではなかった二人はその残念さで笑わせてくれるし、分かりやすかった犯人も動機で脱力系の笑いを提供してくれる。
まったく、どいつもこいつも真面目なフリしてボケやがって。くそうw
と、ここまではかなり面白かったのだけど、犯人が判明した後に雰囲気が一変。
突然のシリアスムードと、主人公とヒロインの豹変に置いてけぼり状態に。詩ノ森はギャップ萌えはとてもよかったのがけど、暴走が引くレベル。響川には主人公らしい主人公ではなく、最後までバカでヒールで青春野郎であって欲しかった。
終わり方も淡泊で、後半は尻すぼみ感が否めない。
これ単発なのかな? 終わりが非常に寂しいので、学園祭本番編でボケ倒してくれたりするとうれしいんだが。