いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「子ひつじは迷わない 泳ぐひつじが3びき」玩具堂(スニーカー文庫)

子ひつじは迷わない   泳ぐひつじが3びき   (角川スニーカー文庫)
子ひつじは迷わない   泳ぐひつじが3びき   (角川スニーカー文庫)

会長が相談募集の営業も始めたようで、何やらこの夏の活動に余念を巡らす「迷わない子ひつじの会」。そんな時「クラスエイトに絶交された!」という相談が持ち込まれる。相談そのものはありがちだけれど、微妙な反応の“なるたま”こと成田真一郎。その上、いつもなら解決しようと積極的に行動するのに、隣の部屋の仙波に知恵を借りに行く様子もない! 「成田くんが使いものにならないんです」。佐々原の訴えにダラッと仙波は――!!


女性陣の口撃で成田フルボッコな3巻。
もうやめて! なるたまのライフは0よ!・・・とは言わずに、もちろんm9するわけですがw
でも、会長のはさすがに気の毒かな。どんなに辛辣でも感情が入っている仙波の言葉と違って、ただ虐めて遊んでいるだけの会長は不快に感じるレベルになってきた・・・。
そんなことより佐々原ですよ。
相手の感情にも自分の気持ちにも疎かった佐々原が、着実に可愛い生き物化してきていることに歓喜。今までが無感動だから、薄くでも照れとヤキモチが見えてきただけでも、かなり可愛く映る。
それに、なんですかこのエピローグは。佐々原派は期待しちゃっていいのか?(正直なところ、どっちつかずエンドの確率が上がっただけだとは思うが)
対する仙波もいつになく感情の起伏が激しかったりと、ラブコメとしては動きが多くて面白かった。
ただ、この作品のもう一つの主題である相談事がね。
理に適ってない第1話に、佐々原の予測の方が納得がいく第2話(カレーではなくてイカだけどw)、推理力はまったく関係なかった第3話と、ミステリ風味の方は見どころなし。
まあ、ラブコメとして楽しめたからいいか。