いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「はたらく魔王さま!2」和ヶ原聡司(電撃文庫)

はたらく魔王さま!〈2〉 (電撃文庫)
はたらく魔王さま!〈2〉 (電撃文庫)

店長代理に昇進することになり、ますます張り切る魔王。そんなある日、魔王城(築60年の六畳一間)にご近所さんができる。隣の部屋に、和装の女の子が引っ越してきたのだ。魔王に恋する女子高生・佐々木千穂と、魔王の命を狙う勇者は、いろんな意味で心穏やかではいられない。
 時を同じくして、魔王が勤めるファーストフード店マグロナルドの向かいに、競合他社が進出してくる。売り上げを負けたら減給だと言われた魔王は戦慄し、店長代理の職務を全うするため奔走することになる。
謎の隣人とライバル店の登場で、魔王城は大混乱!? フリーター魔王さまが繰り広げる庶民派ファンタジー。第17回電撃小説大賞〈銀賞〉受賞作、第2弾登場!

新キャラ登場でさらに賑やかになった2巻。


やっぱりいいね、このほとばしる生活感w
口からは世界征服という単語は出てきても、バイト最優先な行動や、自分の体調より食費、倒すべき相手よりバイト仲間の安全と明らかに魔王軍ではない優先順位にほのぼのする。
さて、新キャラの隣人・鈴乃はというと、
キャラの立場上、ラブコメ的に和装黒髪美人という素晴らしいスキルを生かし切れていないのが残念だが、彼女の存在のおかげで千穂が引き立っていた。暴走する一方通行の対抗意識、吹き荒れるヤキモチの嵐。一途でいい娘なところもいっぱいで千穂の可愛さが倍増。初対面の梨香が抱きしめたくなるのもわかる。
ストーリーも、魔王と勇者が各々の信念を貫く展開が熱く面白い。真奥だけは方向が間違っているような気がしないでもないがw
2巻も安定して面白かった。一つだけ難といえば説明過多気味なところか。2巻から読む人は少ないだろうから、1巻の細かな説明は要らないと思うんだ。
今回も刺客を退けて終わったけど、この先はどうするのかな。ワンパターン化だけは勘弁してほしいが。