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「魔法科高校の劣等生 (4) 九校戦編 〈下〉」佐島勤(電撃文庫)

魔法科高校の劣等生〈4〉九校戦編(下) (電撃文庫)
魔法科高校の劣等生〈4〉九校戦編〈下〉 (電撃文庫)

九校戦中盤の目玉、『新人戦』。
一年生のみで繰り広げられるこの競技は、第一高校の主席生徒・司波深雪の可憐かつ優雅な勝利を披露するステージでもあった。
兄である達也も、参加選手たちが使用するCAD(術式補助演算機)の技師としてチームに参加、妹の活躍する姿に頬を緩ませていた。
劣等生であるはずの達也が調整したCADによって、第一高校生徒の華麗なる圧勝劇が演じられる中、とあるアクシデントによって彼自身も九校戦の選手として参加する羽目になる。
魔法による直接戦闘競技『モノリス・コード』に出場することになった達也。対戦相手は、『クリムゾン・プリンス』と呼ばれる第三高校一年生のエース・一条将輝だった。


一高によるオレラツエー小説の下巻(ただし一年生男子は除く)
上巻は九校戦そっちのけでテロリストのことをやっていたので、そっちががメインになるのかと思っていたので九校戦がしっかり描かれていてちょっとビックリ。まあ、達也たちは一年なのだから新人戦になればメインになるのは当然と言えば当然か。
その新人戦は、達也のCAD技師としてのチートな腕前と、作戦参謀的な活躍で上巻の上級生以上の無双状態(女子だけだけどw)。姑息とも狡いとも思える作戦でも躊躇いなく使うスタイルが逆にカッコいい。
一方で、自身が出ることになったモノリス・コードでは前線に出るという珍しく派手な活躍まで見せつけ、これはこれだけモテてもしょうがない。実は書かれていないところで何人か氷漬けになってるんじゃないの?w
モノリス・コードといえば幹比古にも注目。
スランプから脱出や精神的成長など一人だけ少年誌的な様子が、ライトノベルとして正しい姿のように思えてなんだかホッとする。それと周りの規格外な連中に驚いたり呆れたりする彼の一般人的視線には「まったくだ」と同意せざるを得ない。
テロリストの方は肩透かしで尻すぼみ気味だったけど、九校戦が盛り上がったので満足。
次はインターバルな短編集だそうで。会長の話が一番楽しみ(巻末の5巻あらすじより)