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「新約 とある魔術の禁書目録 (3)」鎌池和馬(電撃文庫)

新約 とある魔術の禁書目録 (3) (電撃文庫)
新約 とある魔術の禁書目録(インデックス)〈3〉 (電撃文庫)

グレムリン。魔術と科学が融合した、世界規模の敵対勢力。第三次世界大戦後に突然現れた謎の組織が、アメリカ五〇番目の州・ハワイで暗躍しているらしい。
イギリスの黄金系魔術結社『明け色の陽射し』のボスであるレイヴィニアの先導で、ハワイに向かう上条たち。そのメンバーは、上条当麻御坂美琴、一方通行、浜面仕上、番外個体、黒夜海鳥である。そして、新ホノルル国際空港に到着した直後から、グレムリンの魔術師による襲撃は始まった。
水面下で進行するグレムリンの陰謀。米国側で唯一それに気づいた男は、単独で抗戦を模索する。男はやたらハイテンションで、調子ぶっこいた野郎で――。
ロベルト=カッツェ。
誰もが知るアメリカ合衆国の大統領だった。


シリーズ27冊目なのに随分と実験的な話の進め方だなあと。
監視カメラや個人のカメラに映ったシーンを切り出した、場面がコロコロ換わる群像劇。
ヒーローズとその仲間たちが合流したりまた別れたりで、浜面と番外個体や一方通行と美琴など、普段では有り得ないペアのやり取りが読めるのが面白い。それにその見せ方こそが黒幕のヒントになっているところもにくい。
その代り、ワンシーンワンシーンが短すぎて話を負うのが大変。また、盛り上がるところも短いので盛り上がりきらずに場面が変わってしまう難点も。
その分テンポはいいはずなのに、時々戻って確かめないと流れが掴み切れないので逆にテンポが悪くなっているという。
この書き方は成功だったのか失敗だったのか。自分としては4分6分で若干失敗という見解。



以下キャラ毎に一言
上条さん:ずーーっと影が薄かったのに最後はいいところを持っていく。ずるい。
美琴さん:せっかく一緒に来たのに絡みが少ない……。しかも最後に勇気を出せたのに離別フラグがビンビン。悲しい。
一方さん:大統領とのタメ口会話に苦笑。序盤は活躍してたのに後半空気だった。
番外個体:美琴弄りと黒夜弄りお疲れ様ですw
浜面さん:子守お疲れ様ですw 活躍なし。まあ当麻とキャラ被ってるから一緒にいるとなぁ(^^;
黒夜海鳥:泣き顔がGOOD! 他はなんで来たの?って感じだったが、最後に活躍があって良かった。
バードウェイ:すべて計画通りに見えて実は上手くいってなくね?と思うところがいくつか。
米大統領:軽っ! でも嫌いじゃない。
サローニャ:お前はいくらちゃんか!