学園最強少女として恐れられる一方でライトノベル作家としての顔も持つ流鏑馬剣。彼女はボーイフレンドの与八雲や、友人でイラストレーターの市古ゆうななどと賑やかで楽しい日々を過ごしていた。
しかし、そんな生活も剣の父である半次郎の登場によって一変した。娘が軟弱な友人たちと付き合い、挙げ句の果てにはライトノベルを書いているなど、とても容認できない半次郎は、八雲の実家にまで無理難題をふっかけてくる。
それぞれの立場で追い詰められていき、八雲、剣、市古の関係も変化していく。その動揺は周囲にも伝わっていき……。急展開を迎えた彼らの未来はどうなるのか？
ついにラスボス流鏑馬半次郎登場。
予想通りの、いや予想以上の理不尽ぶり。
半次郎の無茶苦茶な言い様と凹む八雲と剣にストレスの溜まる展開の中、大人たちがやってくれた。
まずは母・まるみさん。
剣に賭けた言葉に重さと温かさとジーンとくれば、大人の男二人の喧嘩を仲裁するときの格好良さには惚れる。このシリーズの一番いい女はまるみさんで間違いない。
もう一人は市古父。
半次郎に一矢報いた深夜の会談は予想以上にスッキリした。その後の捨て身戦法は娘の台詞通りがっかりだったけどｗ まあそのがっかり感が笑えたからいいか。
また、二人を立ち直らせるために一生懸命な周りの仲間たちの優しさもいい。
で、そこまでしてもらったメインの二人は……最後までヘタレのかい。最終巻では漢を見せてくれよ、二人とも。
