いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「グッドナイト×レイヴン」深沢仁(このライトノベルがすごい!文庫)

グッドナイト×レイヴン (このライトノベルがすごい! 文庫)
グッドナイト×レイヴン (このライトノベルがすごい! 文庫)

息をするようにスリを行う無気力少年・鈴人。女装癖のある美少年・遊。スピード狂の無口美少女・倉日。知り合いですらなかった3人だが、怪しい男・ワタリヤにはめられ急ごしらえの怪盗チームとなる、一回7万円、実働時間は1時間以下。微妙にイリーガルな匂いのする報酬とスリルに釣られ、盗みを重ねるうちに相性最悪だった3人の距離も近づいていくが、同時に不可解な盗みに隠された意味にも気づきはじめ……。


(今のところ)雰囲気小説
どう形容したらいいんだろう。灰色、アンニュイ、ハードボイルドマイナス格好いいおっさん、、、とにかく気怠げで薄暗い雰囲気は結構好み。
ただストーリーが、何が何だか分からない状態で仕事を始め、少しずつ怪異に触れ最後で異世界の存在を知る。と、ここまで。こんな導入部のようなところでぷっつり切られても良いも悪いもないというか、言葉は悪いが「ふーん。で、これからどうするの?」といったところ。
また、無気力な主人公の性格もあって、特に盛り上がりもなく淡々と始まり淡々と終わるので読んだ後に何も残らない。辛うじて残るのは中途半端な終わり方の後味の悪さがちょっとだけ。
続きが出て、三人の少年少女の変化・成長が描かれるのであればいいものになりそうだが、今のところ中身がほとんどないので何とも言い難い。