いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「吼える魔竜の捕喰作法3」内堀優一(HJ文庫)

吼える魔竜の捕喰作法3 (HJ文庫)
吼える魔竜の捕喰作法3 (HJ文庫 う 2-2-3)

リュカの祖父とクーミエの祖父が、長い竜狩りの旅から帰ってきた! 久しぶりの再会に喜ぶ肉屋一同。そんな中、タクトとクーミエの仲を進展させたいクーミエの祖父から、二人をデートさせるための協力を頼まれてしまったシェッセ。断る理由が無いため引き受けてしまうが、その胸中には今まで感じたことのないモヤモヤが渦巻きはじめ――?


天然って怖いわー。
前回夫婦同然のやり取りをしておきながら、今回が恋心の自覚って。
しかも「この胸のモヤモヤはなんだろう」までは普通なんだけど、それを周りに、あまつさえ本人にまで聞きますか。そりゃ本人は当然赤面するし、堅物のカティナでも「……甘酸っぱかった!」になるわ。シェッセたん恐ろしい子
それに平行して進められたのがクーミエの秘密。下町の肉屋がハイリスクハイリターンなドラゴン狩りをしている理由はここにあったのか。ごめんクーミエ、ただの変態少女、濃い脇役だと思ってた。どんな状況でも前向きなクーミエの姿勢にも心打たれるものがあったけど、最後の気遣いが泣ける。いい子や。
一方、神話を絡めた大枠のストーリの方は、、、また伏線が増えているんだが。カティナやその上司にまで秘密が仄めかされ、もう出てくるキャラ皆に何かしらの秘密や裏の顔がありそうな勢い。
どうやら続きが出そうなので、風呂敷を広げたまま終わることはなさそうだが、どうやって収束させるのか楽しみでもあり不安でもある。