いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「しきもんつかいはヒミツの柊さん」桂木たづみ(GA文庫)

しきもんつかいはヒミツの柊さん (GA文庫)
しきもんつかいはヒミツの柊さん (GA文庫)

「中学時代の恥ずかしい思い出話をしてください! ゆんてぃぶらぶろは思春期の男子の、中学時代の恥ずかしい思い出話が大嫌いなんです」
「だから本当に、どんな生物だよ、しきもんってヤツは――」
高校生の山本元春は、柊もえぎの持っていた「しきもん大百科」に触れて以来、不思議な生物『しきもん』が見えるようになってしまった。
自分のことを『しきもんつかい』と名乗るもえぎのマイペースっぷりと『しきもん』のおかしな生態に興味をひかれる元春。
だが、彼女といっしょに行動するうちに、いつしか騒動に巻き込まれてしまい――!?
GA文庫大賞奨励賞の不思議系ボーイ・ミーツ・ガール開幕!


悪くはなかったとは思うんだけどね……。
しっかりボーイミーツガールしてたし、ヒロイン多めで色々な好みに対応していた。
妖怪にポケモン要素を混ぜたような「しきもん」は個性が、特に愛嬌があって良かったと思う。
彼らの超常的な力を使ったバトルもあれば、すっとぼけた性格のヒロインの性格もあってほのぼのな日常もあった。おまけ要素的に主人公が肩を壊した投手というベタだが青春要素もあった。
問題はその全部が満遍なく入っていたこと。何が売りなのかが全然見えない。いったい何を一番書きたかったんだろう?
悪い意味で八方美人な作品だった。
このオールマイティーさを買われての奨励賞なのかね。一芸に秀でてた方が化ける可能性は高いと思うけど。