いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ぶたぶた洋菓子店」矢崎存美(光文社文庫)

ぶたぶた洋菓子店 (光文社文庫)
ぶたぶた洋菓子店 (光文社文庫)

森の中の洋菓子店「コション」は、町のスイーツ好きに大人気のお店だ。可愛いぶたの顔形をしたサクサクのマカロン、ほろほろと口の中で溶ける絶品マドレーヌ。ところが、そんな魔法のようにおいしいお菓子を作るパティシエの姿を見た人はいない。どこか秘密の場所で作っているらしいのだが…。心優しきぶたぶたが甘い幸せの輪を拡げてゆく、ほのぼのファンタジー


ぶたぶたさんパティシエ似合い過ぎ!
でも、ここまで忙しなく暇なく働いているのはぶたぶたさんは初めてかも。歴代で一、二を争うほどぶたぶたさんの台詞が少ないんじゃないかな。なので、もうちょっと会話してほしかったというのはある。
話の方は安心安定のハートフルストーリー。変わらずのほっこり感。
ただ今回は余韻が少ない、各話にぶつ切り感があるような。
スイーツコンペにしても二組のカップルにしても、確信まで行かなくても、その後の良い未来を想像できる形まで持っていてほしかった。なんだかどれも失敗に終わりそう。
これは、ぶたぶたさんの登場が少なかったのもあるのかな。ぶたぶたさんなら巻き込まれるにしても自分から行くにしても、最後までちゃんと関わろうとするからなあ。
そんなわけで、少し意外なところでぶたぶたさんの存在感を感じる話だった。