いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「スクールライブ・オンライン2」木野裕喜(このライトノベルがすごい!文庫)

スクールライブ・オンライン (このライトノベルがすごい! 文庫)
スクールライブ・オンライン (このライトノベルがすごい! 文庫)

ゲームを成績・評価に取り入れた栄臨学園。レベル至上主義の校風に馴染めず、ぼっちプレイヤーだった主人公・零央は、突然の大型アップデートを機に新ギルド《心の欠片(フラグメンツ)》を立ち上げ、学園の在り方を変える第一歩として攻城戦に挑む! ――が、圧倒的な戦力不足、激レアアイテムを巡る黒い噂――零央は無事勝ち抜けるのか!? 大人気の学園×オンラインゲーム小説、第2弾!


マップに5つしかない城をかけて戦う攻防戦、攻城戦の第2巻。
相変わらず戦っている時とそれ以外の時のギャップがもの凄い主人公だ。
大きく足りないレベルをプレイヤースキルでカバーする、相当の度胸がないと出来ないプレイスタイルをとれるのだから肝は据わってるはずなんだけどなあ。平時のきょどりっぷりはイライラを通り越して呆れるレベル。
おかげで前半で楽しめるポイントは会話のキャッチボールならぬ女性陣の言葉の暴投くらい。そういえば、その女性陣に新キャラが追加されていたっけ。下ネタ万歳の瀧先輩の友人・杏奈先輩。類は友を呼ぶ、性格は違えそこの人も人の話を聞かないタイプで……このシリーズは上級生の方がキャラが濃いな。他のギルマス然り。ジャイアン剛田さんマジパネェっす。是非ともその御尊顔を拝見したい(約:キャラデザ早う)
それが一転、攻城戦が始まると主人公の様子が一変、同時に物語の雰囲気も一変。急にエンジンに火が入ったように加速する。
足りないレベルに足りない人数。プレイヤースキルと戦術で不利な状況を打開していくバトルシーンの熱さは文句なし。それに、悪役をとことん下種に描いているので終わった時の爽快感も強い。また、後から冷静に考えると台詞がクサかったり、時間の経過が遅すぎだったり多少演出過剰なところもあるが、エンターテインメント小説だからこれくらいで丁度いい。それを感じさせない勢いもある。
思いっきり落としてからあげる一巻と同じ作りだったが、設定説明のという緩衝剤が挟まっていない分、アップダウンが大きくて一巻よりも面白かった。
次は夏休みで水着回だそうで(あとがき見るまで前の予告忘れてたw)。平時は極度のヘタレ主人公に水着回は要らない。戦おうぜ!