いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「恋愛負け組の僕に、Hなメイドが届きました。」わかつきひかる(このライトノベルがすごい!文庫)

恋愛負け組の僕に、Hなメイドが届きました。 (このライトノベルがすごい! 文庫)
恋愛負け組の僕に、Hなメイドが届きました。 (このライトノベルがすごい! 文庫)

もし自分の家に来たメイドロボットが、セックス用のセクシャルドールだったら!? 家事はダメダメなのに、えっちなことのプログラムは充実。普通の高校生・沢田春生は、可憐なセクシャルドールとのドキドキな日々にときめき!?けれども幼馴染みの鹿子はやきもちを妬いてしまい、修羅場勃発! 恋愛負け組の春生に起きる、ちょっとえっちなストーリー。10代の男の子だったら誰もが妄想する、ちょっとえっちな同棲生活が始まります!


人間そっくりなアンドロイドに常識を教えながらのドタバタラブコメディ。
というのは割とよくあるジャンルなのだが、この作品には他ではまず見られない要素が二つある。
まず一つは世界観、というか法律が奇抜。
SF好き、中でもディストピアや終末が(作者あとがき談)……って、ディストピアの方向性が斜め上すぎるでしょう! 日本政府の迷走っぷりが凄いことになっていて、読み始めから驚きと笑いが。これ早々に日本滅びんじゃね?w
もう一つは幼馴染みが報われること。
暴走暴力幼馴染みという負けフラグを盛大に背負い込んだ上に、当然のように空回る鹿子(かのこ)はドタバタ要員なんだろうなあと思っていたら後半急展開。ストレートな告白と誠実な答えって良いもんですね。曖昧で終わるんだろうと思ったいたから余計に。
このタイトルで美少女文庫が主戦場な作者、間違いなくエロコメだろう思っていたら、エロは極力控えめでトンデモ設定に意外な展開と、予想外の方向で楽しめた。