いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「覇剣の皇姫アルティーナ 小綺譚」むらさきゆきや(ファミ通文庫)

覇剣の皇姫アルティーナ 小綺譚 (ファミ通文庫)
覇剣の皇姫アルティーナ 小綺譚 (ファミ通文庫)

宮廷を追われ、辺境の司令官にされてしまった皇姫アルティーナ。彼女が皇帝を目指ために必要としたのは叡智だった。覇剣の皇姫が、読書狂の軍師を知った最初の物語――『〜前夜〜』。亡き兄皇子の身代わりとして生きる妹フェリシア。彼女を救う運命の騎士とは――『銀の皇女オーギュスト』。第三皇子バスティアンと、女王の座を奪われたエリーゼの新たなる旅立ちを書き下ろし――『明星の誓い』。大人気覇道戦記ファンタジー小綺譚、登場!

前日譚や4巻の後日談などを収録した短編集。



〜前夜〜
前日譚。アルティーナがレジスを呼んだきっかけの話。
本屋の姉ちゃん可愛いな。アルティーナのところに行く前から女性に縁があるのね。流石フラグ立ての名人。
対姫様でもクラリスさんの会話は面白い。
と、話が思いの外地味だったので、本筋と関係ないところしか印象に残らなかった。




銀の皇女オーギュスト
第一皇子オーギュストに扮するフェリシアが護衛騎士エディと出会う話。
女だと隠す気ないだろ!とツッコミたくなるほどフェリシアの所作が一々可愛らしい。ガサツなアルティーナなんて目じゃない圧倒的ヒロイン力! 朴念仁ぽいエディがマジになるのも分かる。
この二人が上手くいくためにもアルティーナとレジスには頑張ってもらわないと。




明星の誓い
4巻、バスティアンとエリーゼの話の後日談。
平和は束の間だとは思っていたけど、このオチは……辛い。
継承者争いから逃げている筈なのに、生きている兄妹の中で一番不幸が降りかかっていて、一番重いものを背負うことになっているバスティアン。血塗られてるな、ベルガリア皇族。
それはともかく、この二人が本筋に絡んでくる時が楽しみ。