いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「僕と彼女のミュージック・デイズ」葵龍之介(ファミ通文庫)

僕と彼女の恋するミュージック・デイズ (ファミ通文庫)
僕と彼女の恋するミュージック・デイズ (ファミ通文庫)

冴えない日々を送る伊勢伊織。高校生となり、彼はかつての友人で初恋の相手、水無瀬愛と再会する。しかし、愛はボカロPとして活躍しており、伊織では手が届かない程の人気者になっていた! 伊織は愛に近づきたいあまり、自分もまた数万再生の楽曲を作る人気ボカロPだと嘘を吐いてしまうのだった。伊織は幼馴染の凜や、文学少女の結城たちの力を借り、楽曲を作る決意をする。伊織は音楽で嘘を真実に変えられるのか!? 新世代青春小説のスタンダードナンバー登場!!


うわぁ……(ドン引き)




以下酷評



開始早々一人称主人公の口調がなんとなく不快だったところから嫌な予感はしていたが。
草食系なのにナルシストが入っている高校男子の妄想を垂れ流しただけ、みたいな。口調などはそれぞれの好みなので置いておいても、このストーリーこのキャラクターでどう楽しめと。
妄想垂れ流しでも、中二病全開だとかエロ方向に突き抜けていたりとか思考がぶっ飛んでいたりとかだったら笑えるのに、そういう方向性でもない。同じニコニコ動画ボーカロイドを題材にした作品『南極点のピアピア動画』の想像に比べればこちらの方が全然健全なのにもかかわらず、何故か見てはいけないものを見てしまった気分になった。
気持ち悪さしかなかった。血がドバドバ出るわけでも悪趣味なわけでもないのに、ここまで生理的に受け付けない小説は初めて。