いざ、ペアマッチ将棋大会へ！
想いを寄せる桂香先輩と優勝を目指し練習将棋を重ねる歩。そして迎えた大会当日。思わぬライバルの出現に歩は震撼することになるが――。
そのライバルとの激闘を経て、歩はプロへの道を意識するようになる。プロになるには師匠が必要。ということで、桂香から自分の父、大橋名人を提案される。歩にとっては憧れの名人、願ったり叶ったりで話は進み、名人と試験対局をすることに!?大一番に向け、駒娘たちの力を借りて歩はさらなる頑張りをみせる！
熱い勝負とさわやかドラマの将棋青春ストーリー、第３弾！
今度こそ第一部完！な第３巻。２巻の終わる気配たっぷりのラストとあとがきはなんだったのよｗ
女王の指導の下で大幅な棋力のアップとちょっとの自信を身につけた歩は順風満帆。一気に強くなりすぎの感はあるが、控えめな性分の歩が上へ上へと目線を上げていく様子は頼もしい。ペアマッチ戦では桂香が歩に頼りっぱなしだったのも肯ける。
桂香といえば早くも二度目のデートへ。
……この子たち本当に落ち着いてるな、ラブコメ的には悪い意味で。
裏で楽しんでる駒娘たちの方が目立っていてどっちが主役だと言いたくなるが、彼女たちを出さないと至って健全で地味なデートが淡々と綴られるだけになるんだろうな。ホント、ラブコメには向かない主人公＆ヒロインだ。
でも、本業「将棋」になれば別の話。
前半のペアマッチ戦も後半の試験対局でも手に汗握る緊張感は健在。これも二人の落ち着いた思考があってこそ。特に後半の対局は、相手は憧れの名人で、しかも駒娘たちのいないで本当の意味での歩自信の勝負になっていてその緊張感がいつも以上に伝わってきた。この張りつめた空気が味わえるから、このシリーズはやめられない。
第一部完とあるが第二部はあるのだろうか。あとがきはちょっと怪しい感じだが。
あの２巻のラストからこの３巻が出たのだから大丈夫だと信じたい。まだタイトルを達成していないしね。
でも、キャラクターたちの年齢が上がったら、ますますライトノベル向きでなくなるな。メディアワークス文庫移籍待ったなし！
