いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ソードアート・オンライン プログレッシブ3 川原礫(電撃文庫)

ソードアート・オンライン プログレッシブ (3) (電撃文庫)
ソードアート・オンライン プログレッシブ (3) (電撃文庫)

「行くぞ、アスナ!しっかり掴まってろよ!―ティルネル号、発進!」謎めいたダークエルフ騎士のキズメルといっときの別れを交わし、次層を目指すキリトとアスナアインクラッド第四層、そこには“水路”が広がっていた。なんとか街に到着した二人を出迎えたのは、湖水に浮かぶ白亜の街並みと、大小無数のゴンドラだった。第四層を自由に移動するためには、専用のゴンドラを入手しなければならない。キリトとアスナは、船材をゲットするために、大型火炎獣“マグナテリウム”に挑む!そして、ここ第四層には、意外な人物との再会が待っていて…!


アスナさんがめっちゃ可愛いですけど!
キリトに気を許し、意識し始めている自分に戸惑っているアスナにニヤニヤが止まらない。
ゴンドラに浮かれている姿を見せたり大きい安楽椅子での同衾を許したかと思えば、止むを得ない密着に怒ったりキリトの何気ない気遣いを変に意識したりと、彼女らしくなく浮き沈みが激しい。まあ、間接キスそのものにではなく、それを意識する自分に葛藤するのが何かと難しく考えがちなアスナらしいけど。
なるべく目を逸らそうとしてきた未来のことに考えが及ぶようになった大きな変化も、デスゲームという極限状態なのに今が楽しいというギャップが生む不安、「いつまで一緒にいられるか」を考えてしまったから出てきたのではないかと思ってみたり。
ともかく、本編では『圏内事件』の時のデレ始めアスナさんが一番可愛いと思っているのだが、それに匹敵する可愛らしさだった。眼福眼福。
さて、ストーリーの方は、
前半がベータ版と違い水の都になっていた第四層の移動手段であるゴンドラを作るクエストで、後半が第三層からのエルフ関連のキャンペーンクエストの続き。これはもう完全にキャンペーンクエストがプログレッシブのメインになってるね。その証拠にフロアボス攻略シーンの短さと言ったら(苦笑
まあ、エルフクエストが面白いので別に問題はないけど。クエスト作成の裏を読みつつクエストを進めるビーター・キリトの洞察力と、ここぞの場面ではのめり込んで熱くなる主人公・キリトのヒーロー属性で二度美味しい。
なんだか作者近影で来年は刊行数減るようなことを匂わせているのだけど、真っ先に削れるのはこのプログレッシブのような。果たして来年は出るのだろうか。