いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「青雲を駆ける2」肥前文俊 (ヒーロー文庫)

青雲を駆ける 2 (ヒーロー文庫)
青雲を駆ける 2 (ヒーロー文庫)

ナツィオーニの町から帰ったエイジは、村の開発に力を注ぎ始め、初めて迎える冬の準備を行う。冬ごもりの食料対策や、家の補修を行う中、ナツィオーニからの褒美や、豊穣祭といった実りのある日々。そんな平和な日常が、エイジの元に訪れた一人の男――青銅鍛冶職人レオによって、小さなさざなみを起こす。レオは自信に満ちた表情で言う。「青銅と鉄、どちらが美しさで優れているか、勝負しましょう」。勝負を挑まれたエイジは、持ち込まれた美しいフェニックスの置物を見て、圧倒的不利を感じ取る。だが、職人の誇りにかけて、断ることも出来ないでいた。そして、騒動はそれだけでは終わらなかった――。

現代の鍛冶師が縄文以上弥生以下程度の文化を持つ異世界に飛ばされる物語、第二弾。
まだまだ続くよ一人文化革命。には間違いないのだが……話の半分くらい嫁自慢だね!w 前回新婚早々引き離されてしまったから、ここぞとばかりにイチャイチャするのは仕方ない。タニアさんは確かに可愛らしいし。普段理知的な女性が子犬にすっかりまいってる様子とか、ほろ酔いで甘えん坊になるなんて最高のギャップ萌え、男のロマンじゃないですか。それに予想よりかなりヤキモチ妬きなところも。
少々遊びが過ぎて苦笑する話もあったけど、タニアさんの愛らしさを堪能できた。
メインテーマの文化革命の方は、一巻より内容はやや高度になっているのにさらに地味のような……そうか、村人の反応が薄いんだ。1巻と同じことを繰り返してもしょうがないと考えたのだろうか。反応があってこそだと思うけどなあ。その点、機織り機の時のエヴァの反応は劇的で良かった。
あとは狼の襲来の話が印象に残る。
自然の厳しさを教えてくれると同時に、エイジが万能ではないことを象徴する話でもあった。
最後の最後に多重の難題をふっかけられたところで続く。この問題をどう乗り越えるのか、次回が楽しみ。