いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ロウきゅーぶ! (15)」蒼山サグ(電撃文庫)

ロウきゅーぶ! (15) (電撃文庫)
ロウきゅーぶ! (15) (電撃文庫)

小学生も終わりに近づいた二月。とある出会いがきっかけで全国大会出場チームと合同合宿に挑むことになった智花たち。六年生チームと昴だけで訪れたのは四国。さっそく一緒に練習させてもらおうと思ったのだが。どうやら相手の娘たちが昴のことを気に入ったご様子で……。
「トモ、あの二人、気をつけた方が…」
「む、カタい! いかんぞすばるくん」
「す、昴さんは………すけべですっ!」
「もう不安でヘンになっちゃいそうで」
「おー。おにーちゃんは、あげられぬ」
一気に波乱の予感モードに突入――!?
昴が何でも言うことを聞くという条件付きで巻き込まれた試合の行方は――!?
ローリング・スポコメディ、完結編!

うわぁ……(←小学生の色仕掛けにドン引きするおじさんの図)
いやまて、メインの読者層は中高生なのだから問題は……あるな。高校生だとアウトだな。ひなたに踏んでもらっていた昴師匠は、お巡りさん案件になっても仕方がないな。
最後の最後までブレなかった。良い意味でも悪い意味でもw
良い方はもちろんバスケ。
このシリーズでは珍しい(初めて?)分かりやすい憎まれ役を配置することで、試合をより熱く、勝利をよりスカッとするものにしてくれた。ゲストキャラだし最後だから思いきれたのかも? 
何はともあれ、最後に慧心バスケ部みんなの本気を読めて、これまでの確かな成長を感じられて良かった。前の短編集は不完全燃焼だったのでね。
意外なところで何気ない終わり方をしたので感慨にふける間がなかったのだけど、これが「『ロウきゅーぶ!』という世界は必ずどこかで続いています」(あとがき談)ということなのだろう。
六年半、熱い物語をありがとうございました。