いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「いでおろーぐ!2」椎田十三(電撃文庫)

いでおろーぐ! (2) (電撃文庫)
いでおろーぐ! (2) (電撃文庫)

『バレンタイン粉砕闘争』での失策により、学園内での支持を失った反恋愛主義青年同盟部。生徒啓蒙の為に議長の領家が始めたのは、反恋愛プロパガンダ映画の制作で!? 彼女の思いつきに巻き込まれた部員たちは、生徒会が主催するスキー合宿へロケに行くことに!
「そこのスキー場でいちゃつく男女! 爆発しろ!!」(領家)
「……君の妹を絶対に振り向かせてみせる」(瀬ヶ崎)
「温泉……女湯……大好き」(西堀)
「旅ってさ……なんかわくわくするよね!」(神明)
果たして映画は無事完成するのか?
今回も反恋部の進撃は止まらない!
リア充、徹底的に爆発しろ!!


リア充爆発しろ!」を声高々に叫ぶ物語、第二弾。
と思いきや、バレンタイン粉砕闘争の失敗後、予想以上に反恋愛主義青年同盟部の士気が下がっていて、議長の演説のキレだけは健在だったものの、リア充への怨嗟の声量は高くない。
それもそのはず、
言葉とは裏腹に清く正しくラブコメしてるじゃねーか! 
ヒロインの領家は1巻からその気はあったが、2巻になって完全にデレ化。今時珍しい正統派で清楚なヒロインになっていた。数多くの初心な反応ご馳走様でした。特に赤面力が高さが強力。
コメディは仲間たちの担当。自分たちの欲望を着々と満たしていく三人さんの描写が面白い。
温泉やお泊りで女の子成分を補充してホクホクの西堀(百合)。スキー教室で小学生と戯れ、さらに女児(神)の登場でヒートアップする瀬ケ崎(ロリコン)。スキー旅行の計画を一手に引き受け鈍行旅行を満喫する神明(乗り鉄)。……神明さん、あんた鉄オタだったのか。なんて意外な。
そんなわけで、メインの二人は初々しくイチャイチャ、他の三名も本人的には充実していて、5人揃って部活を満喫してた。君らが作中で一番リア充じゃん。ダメじゃんw
2巻は割と普通のラブコメになるだろうという予想は立てられたけど(そもそもジャンルはラブコメだし)、ここまでイチャイチャワイワイするのは予想の斜め上。ちょっと意外な方向性だったけど面白かった。