いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「僕と彼女のゲーム戦争9」師走トオル(電撃文庫)

僕と彼女のゲーム戦争 (9) (電撃文庫)
僕と彼女のゲーム戦争 (9) (電撃文庫)

前回参加した大会がきっかけで、ゲームの上級者になるにはどうしたらいいのか悩んでいた岸嶺。天道や瀬名など、部活のメンバーにアドバイスを求めていると、なんと気分転換という名目で杉鹿からデートに誘われてしまう。
杉鹿と一緒に行った遊園地や、仲間との交流を通して上級者になるためのヒントを掴んだ岸嶺は、独自の練習を重ねていく。そして迎えた練習試合で、ゲーマーとしてまた一つレベルアップするのだった!
部員同士や他校の強敵とゲームで熱く対戦するプレイシーンは必見! 実在の人気ゲームも多数登場する第9巻!


今回は、前回上級者に打ち負かされた岸嶺がゲーム上級者になるに方法を模索する話。
大きな大会がない時は大抵そうだが、話ごとにやるゲームが違うので短編集に近い作りになっている。
大運動会でたー!(ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会)
リメイク版で細部は違うけど知っているゲーム、しかもレトロゲーが出てくるとテンション上がる。
今で言う友情破壊ゲーの先駆け的存在だったなあ。それだけに瀬名先生の初めの大人げない行動にドン引き。当時、友達と二人でやる時は「れいほう」は使用禁止だったぞ(^^; それと健全に遊んでいるのが微笑ましい。クロカンや障害物競争は殴り合うかアイテムの拾い投げでポイントを稼ぐもので、ゴールを目指すものではなかった。クロカンの水中はリ○チ場でしょ?
他のゲームは知らなかったが、相変わらず描写が丁寧で分かりやすい。公式を覗いた第一印象では、EVOLVEはグロくてあまり引かれなかったけど、EVEで宇宙空間をたゆたうのはちょっとやってみたい。
さて、成果があったような結局いつもと同じなような何とも言えない岸峰の思考錯誤の結果は置いといて、今回一番の進展は恋愛方面でしょう。
3人の中で自分から動くなら性格的にアクティブな杉鹿しかいないと思ってはいたけど、やっとか。テンプレツンデレご馳走様でした。それと意外と普通にデートを楽しめていた岸峰にゲームじゃないところの成長を感じた。
とにかく杉鹿が動いたことで、あとの二人の行動が楽しみだ……って、次回が最終巻!? 作中時間は恐らくまだ秋で、卒業までには時間がありそうなのに。岸嶺は相応の成長をみせてくれるのだろうけど、ラブコメに決着が付く気がしなくなったのが残念だ。