いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「Lady!? Steady,GO!! Special Edition」井上堅二(ファミ通文庫)

Lady!? Steady,GO!! Special Edition (ファミ通文庫)
Lady!? Steady,GO!! Special Edition (ファミ通文庫)

僕、静目圭には一つ年上の幼馴染みがいる。僕がセンパイと呼ぶその彼はとても優秀だ。できないことは無いと言い切れるほどに。最高の身体能力に、最高の知力に、最高の容姿。超巨大複合企業“SANADA”の次期当主になるべく、幼少時から特殊な環境で教育を受け続けたセンパイ。しかしその彼には、残念ながら常識が皆無だった! そんなセンパイこと真田燐之介と、その教育係として日々奔走する僕の、後継者争い本格参戦への幕が今上がる――!!

バカテスの井上堅二先生の新作。そのバカテスのおまけ短編が付いているSpecial Edition。……Special Editionまでがタイトルだと思ってた(^^;



主人公が終盤に放った「イラつくぅぅうーっ!」の一言に、感想のほとんどが集約されている。
合わなかった。
他人の無自覚な迷惑で主人公が理不尽に振り回される話って好きになれない。それに流されるだけの主人公自身も。特に本作の弄る側の人たちは、人の神経を逆なでするのが非常に上手いので尚更。これが相手に悪意があって、最後にそれを打ち破る話なら痛快で嫌いじゃないんだが。
とても重くて普通ならシリアスになりそうな設定なのに、笑えるおバカなコメディに仕上げてくるのは流石だとは思うし、後半は無茶苦茶なやり口ながら勧善懲悪な話になるので痛快に感じる部分はあったが、基本的な会話が楽しめないのが致命的。息抜きタイムの読書時間まで不愉快に気分になりたかないよ。
これがいつまで続くか分からないけど、井上先生の次回作に期待します。



バカテスおまけ短編「僕と言葉と叶える力」
TS好きだなぁw
バカテスの面白さを再認識して思う。バカやるなら主人公も一緒にやって一緒に楽しんでないとダメだわ。