いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「安達としまむら6」入間人間(電撃文庫)

安達としまむら (6) (電撃文庫)
安達としまむら (6) (電撃文庫)

喧嘩の仲直りを経て、元の関係に戻ったかに見えた安達としまむら。しかし、安達のしまむらへの想いは、現状維持で満足することを許してくれず、自ら先へ先へと進もうとしていた。
しまむら、遊ぼう!」「え、無理無理。お盆は祖父ちゃんたちの家に行くから」「そうなんだ…何泊?」「三泊四日の予定でございます」「じゃ、じゃあ。四日後、また来ても…」「あー、じゃあ帰ったら電話するから」「待ってる」
そして迎えた花火大会の夜。浴衣を身に纏い、お祭りの喧噪の中を歩く二人。安達のしまむらへの想いは、花火とともに大きく舞い上がる。

前半は「しまむら、お盆に祖父ちゃん家へ」、後半は「一緒にお祭り(花火もあるよ)」な、夏休み後半編。
5巻で安達が暴発してしまったので、二人の関係はギクシャク……
聞き取れてなかったのかよっ! 変な空気になってないのは嬉しいけれど、どこか釈然としないものが。
例え聞こえてなくても、あの長台詞は引くだろうに。それを受け止めるでもなく逃げるでもなく受け流せてしまうしまむらはやはり大物……と思ったら、どうもそうでもないようで? 
10年来の友達である祖父母宅の老犬ゴンとの関係を省みるしまむらに、安達とはまた違った危うさを感じる。これまで安達の奇行“思春期の少女”感ばかりがクローズアップされてきたけれど、しまむらもちゃんと?多感な少女なんだなあと。
まあ、二人になるといつもの感じに戻ってしまうのだけど。安達キャラ濃すぎw
そして、しまむらは結局大物だった訳だけど。あの告白を「大して違わない」と「まぁ、いいか」で片付けてしまうのか(唖然)。とぼけた母ちゃん(祖母ちゃんもだった)の血を正しく受け継いでいますね。
おかげさまで「いやっほー!」と叫びたくなるハッピーな続き方だった。
それは良いのだが、途中何気なく挟まれていたニュースの記述がどうも気になる。入間人間ならやりかねない。安達は暴走してもしまむらじゃなく自分を刺しそうだから、たるみーが危なそう。