いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「アクセル・ワールド21 ―雪の妖精―」川原礫(電撃文庫)

アクセル・ワールド21 -雪の妖精- (電撃文庫)
アクセル・ワールド21 -雪の妖精- (電撃文庫)

新生《黒のレギオン》を待ち構えていたのは、加速世界から退場したはずのバーストリンカー、オーキッド・オラクルによる心意攻撃“領土戦の無制限フィールド化”だった。謎の現象に危機感を抱いたシルバー・クロウは、メタトロンと共に最高度情報領域“ハイエスト・レベル”に移行、状況を把握しようとするが、そこに、突如新たなアバターが出現する。白のレギオン“七連矮星”の一人、スノー・フェアリー。そのF型アバターは、メタトロンとハルユキの精神的接続を断たんと攻撃を仕掛けてきた。窮地に立たされた仲間たちを救うべく、ついに黒雪姫とニコが駆けつけるが―!

やっぱりメタトロンさんがヒロインじゃないか!
所詮人の王程度では大天使には敵わないのか……という冗談は置いといて、一段落ついた後のハルユキの安否確認の速さに苦笑。作中でもニコが呆れるくらいだし。黒雪姫は無事なのは分かり切っている状態ではあるけど、主人公として《子》としてまずは黒雪姫に一言あるべきでは? 最近の黒雪姫の影の薄さが悲しい。
さて、肝心のストーリーの方は、
おお、今度こそちゃんと戦い始めて物語も動き始めたぞ。
そればかりか、開始早々敵の罠にはまって絶体絶命のピンチから始まり、駆けつけた二人の王の活躍、ハルユキを含む三名で乗り切っていく激しい前哨戦の数々、死亡待機時間で紡がれる新生《黒のレギオン》の想い……と、ここ数巻では間違いなく一番の盛り上がりをみせていて、久しぶりに作品にのめり込むくらい面白かった。
因縁の相手もついに姿を現して、でもページ数が残り少ないから次回に続くんだろうな、と思っていたら、、、
え? あれ? 領土戦これで終わり? なんだろう、集中して視ていたTVを突然プツンと切られた気分。
この先で戦う機会はすぐやってくることは分かっているけれど、この大掛かりな作戦の区切りに相応しい激戦がないのはどうにも締まらない。そういう少年誌の王道的なところは外さない作者だと思っていたんだけどなあ。
次は幹部級とガチンコ勝負あるんですよね?ね?