いつも月夜に本と酒

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「百錬の覇王と聖約の戦乙女13」鷹山誠一(HJ文庫)

百錬の覇王と聖約の戦乙女13 (HJ文庫)
百錬の覇王と聖約の戦乙女13 (HJ文庫)

敵将ファグラヴェールの《戦を告げる角笛》を正面から打ち破り、ついに《鋼》討伐軍の戦線を崩壊させた勇斗。戦勝を告げる鬨の声が鳴り響く中、しかし彼は手を緩めることはなかった。
「疲れてるところ悪いが、すぐさま追撃にかかってくれ」
潰走中とはいえ三万の軍勢を有する討伐軍が立ち直る前に敵将の首級を挙げるべく、ジークルーネを筆頭とした《鋼》の精鋭たちが再び戦場へと駆けだす――
覇道を征く少年の異世界ファンタジー戦記、追撃の第13巻!

随分とあっさり終わったな、あれもこれも。
ルーネでこのあっさりさだとイングリットさんはどうなってしまうんだ(´;ω;`)ブワッ 一人は確実に、さらにもう一人ハーレムメンバーに加わりそうな気配の中、そもそも出て来てないのが厳しい。
それはそれとして、メインストーリーのあっさりさがなんとも。
三万の軍勢を誇る《鋼》討伐軍との全面戦争。前の巻では前哨戦に勝利しただけ……かと思っていたら、逃げる敵将を捕縛したり討ち取ったりと、そのまま戦後処理に突入していた。あれ?
黒幕ハールバルズは戦略上で力を発揮するタイプではなく政治家タイプだったのか。これでは搦め手vs奇策なんて事にはなりようがない。要するにこの戦は、対《炎》戦の前哨戦でしかなかったということか。
そのハールバルズが、得意とするはずの政治と異能の方面でも勇斗に叩き伏せられて良いとこなしなのが盛り上がらない原因だろう。リーファ奪還にはもっと苦労するだろうと思っていたのに。ただ、こちらも前哨戦だったようで……。
結局、今回は伏線張りに徹した回だったということか。