いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ありがとう。けど、詐欺には気をつけろよ」

3月の終わり頃からタケノコ地獄の真っ最中。来る人来る人タケノコ持ってくる('A`)モウヤメテ
いくらなんでももう飽きたよ。目先を変えようにもクックパッド駆使してももう目新しいレシピは無いよ。かといって腐らせるのもなー・・・

「魔王さんちの勇者さま3」はむばね(徳間デュアル文庫)

魔王さんちの勇者さま〈3〉 (徳間デュアル文庫)
魔王さんちの勇者さま〈3〉 (徳間デュアル文庫)

ある日澄人が起きるとそこは見慣れた自分の部屋。異世界に行っていたのは夢だったのではないかと思ったが、魔王の姫サフラがそばで眠っていた。フォートランとの戦いで父の夕焼が現実世界へ避難させたのだ。異世界へ戻る手がかりとして、身近な人間が鍵となっているらしいが、ヒントはなかなか見つからない。そんなとき幼なじみの壱生と撫子も一緒に遊ぶことになり楽しいひとときを過ごす。澄人はこのままでもいいのではないかと、気持ちが揺らぎはじめ、サフラの心も揺らぎ始めていた。本当に守りたいものはなんだろう…?


また続くのか。まだ続くのか。
世界の秘密や成り立ちが、犯人?、バカ剣、フォートランの口から語られるバリバリの説明回。聞き手の澄人の性格のおかげで会話に時々ユーモアは挟まっているものの、シリアス展開には変わりはない。
こうして1巻からの伏線をきっちり回収していってくれるのはいいのだが、如何せん空気が重い。
折角こちらの世界に来たのに澄人も姫様も思い悩んでいるシーンが多く、姫様の文化の違いへの反応を楽しむような状況になっていないのが残念。同じように帰ることに苦悩するにしても、姫様にはもう少し気楽な状況でこっちの世界に来てもらいたかったなぁ。
そんな中で撫子が澄人の背中を押す言葉にはグッときたが、澄人と姫様には悲壮感すら漂っているので、心温まるという状態にならないのがこれまた残念。
まあ今回は説明が多かったので、ハートフルな話は次に期待ということで。そろそろ1巻の時のようなどこかほっとする空気が欲しい。