十八諸島の世界を巡り、世界各地で話を集め、他の土地へと伝え歩く。それが我ら語り部の生業。冬至の夜、我らは島主の館に集い、夜を通じて話をする。それが煌夜祭――年に一度の語り部の祭。お話ししよう。夜空を焦がす煌夜祭の炎壇でも照らすことの出来ない、真の闇に隠された恐ろしい魔物の物語を……
廃墟となった島主の館で、今年もまた二人だけの煌夜祭が始まった――！
第２回C★NOVELS大賞受賞作
１８の島からなる世界（十二国記を知ってる人はその地図を思い浮かべると近いかも）を舞台に、二人の語り部によって紡がれる人に生まれながら人を喰らう悲しい魔物にまつわる物語。
二人の語り部が交互に話を語っていく短編連作の形。
最高！
切なく美しい物語。とても新人とは思えない完成度。
まず魔物とは何かとか十八諸島の成り立ちなどの設定部分が分かる話から始まり、段々と二人の語り部達の正体に迫っていく。この徐々に物語の真意に近づいていく過程が何より素晴らしい。
また一つの大きな戦争を軸に話が語られていくので、戦の話が多いのにもかかわらず静かで落ち着いた雰囲気をかもし出しているのも魅力。
そしてどんどん物語に引き込まれていき、最後は“感動”の一言
まともに感想を書こうとするとネタバレになってしまうので上手く表現出来ない＞＜
古本屋で買ってしまって売り上げに貢献しなかったことを誤りたいくらい素晴らしい１冊でしたm(_ _)m
オススメ!!
