いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)

バカとテストと召喚獣井上堅二ファミ通文庫
バカとテストと召喚獣 (ファミ通文庫)

「こんな教室は嫌じゃああっ!!」 アホの明久は叫んだ。ここ文月学園では、進級テストの成績で厳しくクラス分けされる。秀才が集まるAクラスはリクライニングシートに冷暖房完備だが、彼のいる最低Fクラスの備品はボロい卓袱台と腐った畳だけ。明久は密かに憧れる健気な少女・瑞希の為、クラス代表の雄二をたきつけて戦争を始める。それは学園が開発した試験召喚獣を使い、上位組の教室を奪うという危険な賭けだった!? 第8回えんため大賞編集部特別賞受賞作。

召喚獣同士を戦わせる学園ラブコメ。でもSF感はあまりなくカードゲームで勝負しているような雰囲気。


愛すべきバカたちのラブコメ。いや〜笑った笑った。
この作品の魅力は会話の面白さ。テンポが良くて読みやすく、なによりこんな馬鹿馬鹿しい会話をここまで堂々とやられたら笑うしかないって。章毎に挟まれているテスト問題の珍回答でも笑わされし、この作者の笑いのセンスはツボにくるみたい。
それとテストの点数そのもので遊んでしまおうという発想とバカでも工夫次第で勝てるという設定が好き。またテストの点で戦うというシビアな状況なのに、Fクラスの面々のおバカぶりと愛らしい召喚獣の姿のためか、全然緊張感がなく軽〜く読めるのがいい。細かい設定にはツッコミを入れたくなる点はいくつかあるけど、それを補って余りある面白さだった。
この巻だけで綺麗にまとまってるような気もするけど、2巻は何をするんだろう?