いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



世界平和は一家団欒のあとに (電撃文庫)

世界平和は一家団欒のあとに橋本和也電撃文庫
世界平和は一家団欒のあとに

星弓家の兄弟姉妹は、みんな特殊なチカラを持っている。
彩美。自称運び屋。魔法を自在に操る。
七美。無敵。宇宙スケールで戦うバカ。
軋人。生命の流れを思いのままにする。
軋奈、生命を作り出す力を持っていた。
美智乃。大食漢。回復魔法の使い手。
刻人。正義漢。優しいけれど怪力。
彼らは世界の危機を巡る事件に巻き込まれ、否応なくそれを解決しなければならない星のもとに生まれていた。あるとき長男の軋人は自らと世界と妹の、三つの危機に同時に直面するが――。
世界平和を守る一家が織りなす、おかしくてあたたかい物語。


なんというカオス。
現代に住む常識のある孫悟空一家@ドラゴンボールみたいな家族のハートフルコメディ。台詞が家族愛溢れるいい台詞ばかりなのに・・・状況と全く噛み合っていないw でもこのギャップがなかなか面白い。
この設定の無茶苦茶ぶりは魅力なのだが、構成もカオスなのが残念。「なんでいきなりこうなるの?」とか、最後まで読むと「このラストなら別にいらなかったのでは?」と思うシーンがいくつもある。ただ一つの物語としての流れは悪かったが、部分部分で見ると笑えるシーン、心温まるシーンがいくつもある。一つの作品としてみるとイマイチだがパーツは良いといった感じ。うーん、もったいない。


というわけで構成力のアップと、ちょい役だったけどツンぶりを発揮していた柚島嬢の活躍に期待して2巻を読もう。