いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



ドラゴンキラー売ります (C・NOVELSファンタジア)

「ドラゴンキラー売ります」海原育人C★NOVELSファンタジア)
ドラゴンキラー売ります (C★NovelsFantasia う 2-3)

寒い寒い冬がやってきた。なのに俺の事務所はストーブさえ売り払ったほどの極貧状態。それもこれも人の十倍は飯を食う超人ドラゴンキラーを2匹(+少女アルマ+黒猫)も養わされているからだ。そんなある日、記憶喪失という少年が現れるが、唯一アルマのことは憶えているとか言いやがって胡散臭いことこの上ない。さらには、マルクト帝国が皇女アルマの奪還を議決したと聞き……。ハードボイルド。ファンタジーとりあえず完結??―!?

便利屋ココと竜をも素手で殺せる超人ドラゴンキラーのリリィの物語、第3弾。今回は地上最強の生物は幼女だったというお話(え? アルマ強すぎw


ココがカッコ良すぎ!!
自分に出来る事を把握した上で行動するので決して能力以上のことはしないし、ミラクルを起こすわけでもない。それで強大な敵に向かう姿は泥臭くて必死に足掻いている様にしか見えない。全然物語のヒーローっぽくないのだけど、そこがたまらなくカッコいい。今までもそういう感じだったけど、今回はそれが顕著。「カッコイイとは、こういうことさ」という某豚さんのキャッチコピーを思い起こさせるカッコよさ。
今回はとにかく台詞がいい。124ページの台詞に痺れ、八章(195ページ)のリリィとのやり取りに感動&ニヤニヤし、ラストはキャラと一緒になって笑える。
ドラゴンキラーがいっぱい出てきたせいかココとリリィのペアという面ではちょっと弱かったのが残念だけど、アクションシーンも良かったし(ドラゴンキラー同士の戦いも良いがココ×アズリルの人間同士の戦いが短いけど良い)大満足な1冊。
この三巻で(一応)完結。面白いシリーズだっただけに、残念なようなダラダラと引っ張られなくて良かったような複雑な気持ち。