いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



藤井寺さんと平野くん 熱海のこと (ガガガ文庫)

藤井寺さんと平野くん 熱海のこと」樺薫ガガガ文庫
藤井寺さんと平野くん 熱海のこと (ガガガ文庫 か 2-2)

藤井寺さん。神宮球場の片隅で、データブックを積み上げ書き物をするベースボール・フリークは、謎の魔球を操った名投手・大鹿煙の孫娘。祖父を球史の闇に葬った「投手殺人事件」の真犯人を知るために、彼女は熱海へ向かう。夏休みに、僕・平野謙と。妖しげな女性を連れた老警部・居古井、ホテルの若女将・伊勢崎九太夫に下品な探偵・巨勢羽華世が披露する新推理。事件の真相は球史を変えるだろうか。そして僕たちは──。謎と海と温泉が奏でる湯の町エレジー坂口安吾作品を「跳訳」した、あらゆる予想を裏切る“野球ポエム”。


冒頭の藤井寺球場近鉄の話は一近鉄ファンとして何だか嬉しかった。特に有名選手だけじゃなく武藤とか阿部の渋い名前が出てきた時には感動した。それに続く藤井寺さんと平野くんの野球談義も非常に興味深かった。



・・・が、そこまでだった。



目的がない。筋も脈絡もない。品もない。おまけにネーミングセンスが最低。途中で投げそうになったのは久しぶり。
結局、この本は何がしたいんだ?
推理?・・・それにしては各人推理に穴が多すぎる。そもそもこれ単体では事件のあらましが断片的にか分からない推理物ってどうよ?
野球?・・・第一章までで終了してるか。
青春?・・・それにしてはキャラに魅力がない。特に主人公(平野くん)は発言内容、思考回路が完全に大人じゃないか。これで高校生とか詐欺だ。
久々に地雷踏んだなぁ。